やっぱ辛ぇわ

 皆さん、まもなく2020年も終わりやなぁ。

 来年はどんな歳になるやろか?


 あ、そうそう、今回は題名に「変態」って入ってないねん。

 「王将」の話の時もそうやけど、題名に変態が入ってない場合は、そんなに変態な内容じゃないからあしからず。


 最近、ふと思うことがあってな。

 今、実はFF7リメイクをやってるんや。

 まぁ、発売初日に買ってたけど、仕事忙しくて全然やってなくて、最近ようやくプレイし始めたんや。

 で、FF7の話ではないんやけど。


 FFと言うか、スクエニのRPG作品てなんで、救われない主人公が多いんやろか?

 もちろん、良い終わり方をする主人公もおるけど、比較的、腑に落ちない終わり方する主人公多いと思う。


 こっからは、色々とネタバレが入るから、見たくなかったら閉じてな。

 責任は持たないよ。

 いくら変態でもね。


 俺も全シリーズをプレイした訳ではないんやけど。

 FF8の主人公スコールは、愛した女を殺してしまって、廃人になる的なラストやったと思う。

 あれ、でも色々考察上がってるけど、かなり深いな、裏の裏の真実を知って、ストーリーを見返すとラストの印象が全然違った。

 それを踏まえて、ラストを見ると、ハッピーエンドなんやろうけど、それでもスコールは可哀想。


 FF10の主人公ティーダは、ラストで、自分も召喚された人間だと気付くんよね。

 で、好きなユウナを抱きしめながら消えてくんよな。

 とはいえ、続編の派生作品、FF10ー2では、ミッション100%コンプのシークレット映像にて、復活するんやけど。

 10の単体作品としてみたら、悲しい運命の主人公。


 FF13の主人公ライトニングも、可哀想よな。

 てか、このあたりから、スクエニの暴走?によって、作品が振り回させる事になってきたんかな。

 13のラストは、ハッピーエンドなのかも知れへんな。

 でも、そこから、何故、13ー2、ライトニングリターンみたいな、無理くり作った作品になってしまったんやろか。

 プレイした人の感想では、楽しかったとのことやけど。

 続編では、謎の空間に封じ込められてたり、重い運命を背負わされてたり。


 で、キングダムハーツの主人公ソラも、なんか救われへんヤツやなぁ。

 毎回毎回、ラストでは、救われへんねん。

 ひたむきに明るい性格なからまだ救われてるようなもんやけど。

 さすがに、キングダムハーツ3では、綺麗に終わると思ったで。

 もちろん、ダークシーカー編が終わるわけで、シリーズとしては続くという事は知っとったけど、そのダークシーカー編だけで10年以上掛かったわけやろ?

 そのダークシーカー編のラストでは、なんか、別の空間に飛ばされてて帰って来ないもんね。

 皆はある意味ハッピーエンドやったけど、カイリは複雑やし。

 一旦、みんな揃って、ハッピーエンドでええやんか。

 なんで、またソラを異世界に飛ばすかね。

 で、色々解決してないことや、回収してない伏線も残してるし。

 スクエニのシリーズ作品は、風呂敷広げすぎて畳みきれないとか、引き伸ばしすぎる癖が強いよな。


 で、前置きが長くなったけど、俺が思う、スクエニRPG史上、最強に救われなかった主人公は、FF15のノクティス・ルシス・チェラムやと思う。通称ノクトやな。

 なにが、最強て、彼の場合、色々ありすぎて、どこから話せば良いのか分からんけど、一言で言うと、スクエニの運営に振り回されて実質打ち切りになった初のFF主人公やねん。

 それは……発売前からも色々あったよな。

 まぁ、色々あった。

 当初はFF13ヴェルサスっていう、13の中でも同じ神話をベースに、世界観の違う3作品がそれぞれ出る中の一つやった。

 ヴェルサスのPVはマジでかっこよかったよな。

 胸が踊ったわ。

 それから、しばらく音沙汰もなく5年が過ぎた頃かな?

 プロデューサーが退社して、新しいプロデューサーになった途端に、ストーリーを白紙にして、作り直しよったんよな。


 それには、こう言われてるらしい。

 当初のプロデューサーは、壮大なヴェルサスのストーリーを分けて「分作」として出したかってん。

 容量の問題でディスク1枚には収まらんからな。

 でも、ある程度作ってるなかで、同時進行で発売されてた、13「ライトニング」の続編が、結果、ことごとくコケたんよ。

 今でこそ、エビデンスが出てるらしいけど。

 まず、ソフト購入者の7割がラストまでプレイしてるんやけど、続編をプレイするのは、4割~2割。

 更にその続編になると2割以下、プラス新規勢。みたいな感じらしい。

 数字間違ってたらゴメンな。

 で、結果、開発費を回収できずに、大赤字になるんやてさ。


 その失敗の実績が出来てしまったが故に、ヴェルサスの開発途中にスクエニの運営からストップが掛かったんやと思われるらしい。

「一枚に収めんかい」

「いや、そんな無茶な。できまへんわ」

 みたいな攻防があったんやと思う。

 で、行き着いた答えが「やってられまへんわ」でプロデューサーが退社。

 新たに就任した新プロデューサーも、スクエニの運営には良い印象は無かったんやと思う。


 で、新メンバーで15を作り直したんやけど、一から作り直すわけにもいかず。

 開発費や、開発期間も有るからな。

 今、ある素材を生かしながら、再構築するしかなったんや。

 さらには、発売時期もだいたい決められてたみたいでカナリ大変やったみたいやね。 

 だって、発売されたのって、最初に発表されてから10年経ってたからね。

 ノクトの声優も、当時は新人声優やったらしいけど、発売するときには結構ベテラン。

「正直、本当に発売されるのか心配だった」って言ってたわ。


 そんなグダグダな状況でディスク1枚に、無理くり詰め込んで発売したものの。

 ストーリーが勇み足過ぎて、プレイヤーがついて行けないんよな。

 説明もろくにないとかな。

 それに関しては、新しいシナリオライターにも問題はあるかも知らん。


 そんなカオスな状況で、主人公ノクトに待ってた運命は、自己犠牲で世界を救うって内容なんよな。

 最後の仲間とのキャンプで、涙流しながら言うんよ」

「やっぱツレぇわ」ってな。

 これ、プロデューサーや制作陣の言葉にも感じたわ。


 その後、プロデューサーも意地があったんやろうな。

 ダウンロードコンテンツとして、ストーリーを補完しようとしたんよ。

 やっぱり、容量の問題もあって、グラフィックを上げると、ストーリーを短くするしか無かったんやろな。

 何個かダウンロードクエストが出て、ストーリーの間を埋める物語が追加されてな。

 これについては、かねがね好評やったと思う。

 でも、もうそんなに売れる状況ではないよな。


 そして、最後に4つのダウンロードクエストが発表されてん。

 それにて、FF15はグランドフィナーレを迎えるって言うててな。

 ハッピーエンド。

 つまりは、ノクトと婚約者ルーナの生存、宿敵アーデンの浄化・生存シナリオにつながるらしかってん。

 開発も順調に進む中、待っていたのは、またも運営からのストップ。

「もう、これ以上やっても売れへんやろ。赤字膨らむだけやで。やめときーや」

「でも、こんな中途半端な状態では終わらせれまへん」

で、行き着いた答えが「やってられまへんわ」でプロデューサーが退社。


 4つのダウンロードクエストも、1つだけ配信されて、あとは打ち切り。

 めっちゃ中途半端な状態での幕引きとなったんやな。


 なんや、小説にて、グランドフィナーレを見れるらしいわ。一応。


 結果、この作品が残したのは「やっぱツレぇわ」って言うフレーズのみやね。

 このセリフは、まぁ、ネタにされたよな。


 でもな、一応、考察なんかもネットに上がってるけど、FF8と動揺に、ストーリーの隠された視点や、真実を知ってから見ると、全然印象が違うんよな。

 さらには、グランドフィナーレのストーリーを合わせると、ようやく素晴らしいストーリーになるはずやったのに。

 スクエニの作品は、一部では、パッと見駄作チックでも、ちゃんと噛み砕いたら、かなり良質な作品やったりもするねんな。


 まぁ、仕方ないよな。

 運営に振り回されたとは言え、企業も慈善団体でもないからな。

 利益を出さんと商売にはならんもんな。

 でも、その煽りを受けて、中途半端に終止符を打たれた主人公はノクトただ一人やろう。


 で、今、プレイしてるFF7リメイク。

 ……分作なんよな。

 どうなることやら。

 あんまり、発売時期開けると、続編をプレイする人口減るからね。

 当初のストーリーをそのままリメイクしたら、6作品くらいになるんちゃうか?

 待ってられるかいて。

 また、打ち切りとかやめて欲しいし、なんかストーリー捻じ曲げて全然違うラストにする可能性もあるわな。

 鉄は熱いうちに叩けっていうけど、もう冷え冷えやで。


 俺も、陰陽師の小説。

 冷えない内に、次の話書いていかへんとな。

 って、熱くもなってないか。

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