緊急会議に参加した (魔王様のオマケのオレ)
緊急会議といわれたものが開かれたのは勇者がこちらに向かって来ているという報告を聞いた翌日だった。
なんで翌日なのかというと緊急会議に参加するほとんどの者がその日この城に居なかったかららしい。
そして今日は緊急会議に参加する者達がほとんど居るみたいなので今日になったらしい。
まぁ、全てサージさん情報なんだけどな。
そしてオレは今日も魔王様を参加させる為に魔王様を抱っこして緊急会議の部屋の椅子に座っている。
ちなみに、一番豪華で偉そ、、高そうな椅子が魔王様の椅子、、、つまり、オレが座っている椅子だ。
オレの座っている席の隣にはオレの座っている椅子の次に偉そ、、豪華な椅子にサージさんが座っているので少し安心だ。
緊急会議に出る者は魔王様 (とオマケのオレ)とサージさんを抜かして8人ほどいる。
サージさんに聞いた所、緊急会議に出るのは色々な部署のトップらしい。
本当はあと2人程居るらしい。
ちなみに、サージさんは魔王様の側近というか会社でいったら副社長みたいな者なのでそのトップ達のトップらしいので部署というのは持ってないらしい。
(サージさんってかなり偉い人なんじゃ?っと、会議が始まるみたいだな)
「今日居る者達が全員集まったので緊急会議を始める。この会議は緊急につき魔王様への挨拶は不要とする。魔王様に挨拶をしたい者は後日の会議にする事」
サージさんがそう言うとみんな静かに頷いた。
(まぁ緊急だもんな。悠長に挨拶なんかしてられねぇよな)
「この会議の内容は昨日、魔王様に仕事の報告を終えてからの事だ」
サージさんが昨日の報告の後に勇者がこっち、、魔王様の居るここに向かって来ているらしいということを伝えた。
魔王様は親指を口に咥えて静かに聞いていた。
(ああ!親指が!おしゃぶりは?って、そういえば!この世界におしゃぶり無かったんだった!?、、、後でサージさんに哺乳瓶の上の部分だけを作ってくれってお願いしよ、そうしよ)
「それは絶対に魔王様を狙って来ているな」
「しかし、勇者が来るとしても早すぎないか?召喚の方なのか?」
「いえ、そこまではまだ。ただ、魔王様がお生まれになってそんなに年月はたってはいないので、、、召喚の方が確率は高いかと」
「そうだろうな。なんせ勇者は」
「魔王様、親指がふやけてたいたい (痛い痛い)してしまいますので咥えるならこの綺麗なタオルにしましょうね?」
「あう~?う?たいたい?」
「はい、親指たいたいしちゃいますよ」
「たいたい、や!」
「そうですよね?たいたいは嫌ですよね?ですのでタオルにしましょうね?」
「あい!」
「良い子ですね魔王様は」
「あうっ、うっ」
隣ではとても真剣な話をしているが、魔王様の世話係りとして喚ばれたオレにとって魔王様以外を優先する事はなにもない。
なので、いつも通りに声は小さくしながら魔王様の世話をしていた。
けれど、当たり前だがオレの声が聞こえたらしくみんなオレの方を見てきた。
みんな暖かい目をこっちに向けていた。
(はいはい、そうですよね!魔王様、可愛いですよね!気になっちゃいますよね!魔王様、可愛いですからね!)
「あの、その」
「レーヤはこちらを気にするな。そのまま魔王様の世話を頼む」
「はい」
「皆もこちらに集中してくれ。話を続けるぞ」
そんなこんなで、オレは魔王様に綺麗な黒いタオルを口に咥えさせながらなるべく会議の邪魔をしないように静かにしながら魔王様の世話をしていたので、会議の内容はあまり聞けなかったのだがサージさんが後から教えてくれた。
勇者側の人数を探ること
勇者側がどのくらいでこちらに来るか
勇者の様子
勇者は完璧に向こう側(教会側)なのか
分かったことで対策を取るため数日後にもう一度緊急会議を行うこと
これが今日の緊急会議で決まったことらしい。
(勇者がなんであれ、魔王様はまだ何もしてない何も出来ない可愛い赤ちゃんなんだから勇者にはさっさと自分の家に帰って欲しいよな)
勇者到着まであと、、、6日
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