候補を見つけた (サージ視点)
レーヤが魔王様と庭を散歩していた時に俺が一度だけ会ったことがあるメイド見習いと出会っていた。
(ふん、近づいてもあの魔王様が不機嫌にならないか、候補が見つかったな)
俺はある候補を探していた。
それは魔王様付きのメイドである。
その候補を見つけるのはとても難しく今まで一人も見つからなかった。
それは魔王様の好き嫌いの嫌いがとても多いからだ。
レーヤが居る時に魔王様に近づいて不機嫌にならなかったのは俺以外に今のところ居なかった。
ちなみに、レーヤが居ない時に魔王様に近づくと不機嫌を通り越しお泣きになるので誰も近づかない。
そして魔王様はレーヤに何よりも誰よりも懐いている。
つまり、魔王様が気にくわないと思った者がレーヤと話している (挨拶だけだが)だけで魔王様は不機嫌になるのだ。
そちらも今のところ話していて大丈夫なのは俺以外居ない。
だが、あの娘は魔王様に近づいても魔王様は不機嫌にならず、レーヤと話していても魔王様は不機嫌にもならず笑ってさえいた。
(やはり、あの娘を候補にし、あの娘の事を色々と調べて問題ないならそのまま魔王様付きのメイドにするか)
「サージさん、次はいつ散歩に行ってもいいですか?」
「、、、そうだな、明日も行って大丈夫だぞ。ここ数日なら俺も忙しくはないからな」
「本当ですか?魔王様、サージさんが明日もお散歩に行って大丈夫だと言ってますよ?嬉しいですね」
「う?あー、、あい!」
「明日は何処に行きましょうかね?メーヤさんとまた話してみたいですが、、、魔王様はメーヤさんの事、嫌いじゃないみたいですね?」
「う?」
「魔王様、明日もメーヤさんに会ってもいいですか?」
「あう?あー、レーヤ?」
「そうですね、今日会った女の人ですよ?明日も会っていいですか?」
「あうあ?あ~う?、、、あ、う、あい!」
「本当ですか?なら、明日も挨拶しに行きましょうね?」
「あい、レーヤぁ」
「はい、魔王様、、、ねんねですか?今日はいっぱい色々と見て回りましたから疲れましたね?ねんねしましょうね?」
「う~、、、あい、、」
「よしよし、ねんね、ねんね、魔王様はねんね」
「うみゅ、、すぴー」
「お、ねんねしましたね、、、サージさん、すみませんが魔王様をベッドに寝かせてきますね?」
「ああ、頼む」
レーヤが魔王様をベッドに寝かせている間に俺はあの娘の素性を調べる様に部下に命令した。
(これで数日の間にあの娘の事が分かるだろう。魔王様が嫌わなかった貴重な者だ、良くない出身だろうが、なんとしてでも此方(魔王様の近く)に引っ張り込むつもりだが、、、どうだろうな?)
報告書
メーヤ・ライガン
出身
庶民の中層から城の仕事募集の面接を受け合格
仕事
城の雑務担当
主な仕事内容は城の掃除と城に住む者の洗濯
階級
上級魔族
魔力量と力はとても高く強いが攻撃魔法全般が苦手であまり使えない
攻撃魔法以外はとても有能
性格・性質
穏やかで働き者
魔族には珍しく優しさを多々持っている
向上心はあるが向上欲は無い
傲慢でもなく強欲も無い
魔族には珍しく他者の為に力を尽くすタイプ
以上
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