《同日零時半。ホスピタル前。エミリー》



 去っていくタクシーを、エミリーはしばらくのあいだ見つめていた。

 なぜだかわからないが、目が離せなかった。


 サングラスのすきまから見えた、刑事の青い瞳のせいだろうか?


 夜に浮かぶ地球のように鮮やかなのに、その瞳はとても悲しげだった……。

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