出会い

店前でキャッチとバイバイして、自動ドア

のボタンを押して中に入った。

店内からはBGMがかなりの音量で流れていて

久しぶりの感覚に心も体も跳ねた。


ボーイ「いらっしゃいませ。〇〇(キャッチの職場名)の紹介ですね。初回身分証確認お願いします。」


※ホストでは、初めて来店した際に身分証を見せて年齢や本人確認をするのが決まりだ。


いつも通りそれを行い席に案内される。


ボ「お客様ご来店です!!いらっしゃいませー。」


従業員「いらっしゃいませー!!」

マイクで店内にお客様が来たと伝えられる。


一番奥の席に案内され、初回説明を聞き

時間内(60分ぐらい)でホストが5分程付き

話しや一緒に飲んで気に入った人を選ぶ

のがホストクラブの基本だ!!


彩、葵斗「はじめましてーーー!!」


席に金髪でキラキラした如何にも若いホスト

2人組が最初席に着いた。


ゆかり「え?あれ?知っとる…笑」


彩「え?待って、あん時の…笑」

何か分からないけど、2人はどっかで出会って

いたみたいですぐに会話が始まった!!


葵斗「はじめまして!葵斗です。」

そう言ってノーマル名刺を渡される。


※ホストは自由に名刺を発注出来る、しかし

入ったばかりや新人は店が決めてる名刺に

宣材写真と名前、後は載せれる個人情報のみ

が基本だ。


その為、新人であるのは大体分かる。


マ「どーも。最近ホスト始めたの??」


葵「ここは2ヶ月目で、前働いてた所合わせたら半年ないぐらい。」


店の時間も終盤になってるのもあり、真っ赤な顔をして葵斗は答えた。


マ「そうなんや!もう酔ってる??」

葵 「いや!!顔赤くなるけど、全然!!

どんな人がタイプとかあるのー??」


そんないつも聞かれる話しをして、趣味や好きな物の話しをした!!

ゲームやアニメが好きな2人からすると、何かと話題があり話しは耐える事なく、あっという間に5分がたち交代


葵「よかったら指名待ってる。ご馳走様。」


そう言って葵斗と彩は席を外れて。


マ「何であの子知っとたのー??」

ゆ「系列行った時、初回でおってこっちに移動やったみたい!!覚えてくれてたー」


久しぶりなのもあるが、ゆかりがこんなにテンション上がってるのは久しぶりだ!!

何だか私まで嬉しかった。


湊、彩月「失礼しまーす。」


話して間に次のホストが来る。

ただ思うのが顔面偏差値の高さがスゴい。


ゆ「え?待ってマジでカッコいい」


湊「えーありがとう!!よく言われる」


そんな会話が始まる。

彩月「えっとーマナちゃんとゆかりちゃんね。よくホスト来るの??」


マ「月1.2回かな!?今日はすっごく久々」

彩月「マジ?ありがとう」


彩月はすっごく優しい感じで、ゆっくり丁寧に喋る人だった…

通ってる店があったとか、お酒は飲める方など色んな話しした。


ボーイ「湊、彩月リスト(マイク)」

※リスト ホストは席で飲んでいる飲み物を、全て飲み切りご馳走様をして来いと言う意味


彩月「じゃまた喋ろねー!ご馳走様」

そう言って彩月と湊は席を後にする。


ゆ「カッコよかったけど、ライン聞かれて何か萎えたわ↓↓」

マ「え?カッコよかったから、交換したらよかったやん」

ゆ「えー何かガッツ気すぎん?!」


ゆかりはたまに分からない…

だからこそ絶対に担当(指名するホスト)が被る(同じになる)事はないのだろう。


ハル、空「失礼しまーす。」

何となく見られた顔…あ!系列で見たことあるなーと思いつつ言わずに話した。


ハル「お酒の濃さどんぐらい??」

マ「普通でお願いします。」

ハル「ほいほーい」

印象通りの口調でハルは話す!!多分年齢も近い感じで、カッコいいってより面白いで売ってる感じのホストだった。


ボーイ「ハル、空リスト」


段々早くなるリストの時間…たくさん回るから、ここら辺でゆかりは整理しないと覚えれない。


仁、飛鳥「失礼しまーす」

何だか圧倒的圧迫感のある2人、一人は190近い身長と一人はこの店の代表である。


飛鳥「おりーす!!マナちゃんって言うや、今日は飲んでるー?!」

テンションがバカ高い飛鳥は、正直苦手なタイプだった。

飛鳥「いい子いた??」


マ「うん!まあ絞れてるかな??」


飛鳥「え?マジ?誰?俺?!」

そんな調子ものの飛鳥だった。


ボーイ「仁、飛鳥リスト。」


飛鳥「俺って信じて待ってるわー」

飛鳥は最後までそんな調子だったが、笑いにはなって面白かった。


ゆ「バカ高いテンションやったね。」

ゆかりは少し疲れていた。


エル「失礼しまーす。エルです。」

最後に一人で来たのはエル。どうやらハーフみたいで、3人で色んな国の話や方言や日本の好きな所などさっきとは違うほんわかな話しをした。


エ「日本語はホント難しい。」

マ「でもすっごく上手いし、他にも話せるんやろ??」

エ「4ヶ国語話せるよー!!」

ゆ「え?!スゴい!!」


そんな感じでエルも呼ばれ、ボーイが来た。


ボ「以上で全員なんですが、誰か気に入った方居ましたか??」


ゆ「ちょっと待ってもらっていいですか?!」


ボ「大丈夫ですよーまた後で来ますね。」

そう言って一旦席を後にしてもらい、2人で考える。


ゆ「イケメンか覚えてた方か…うーん」

ゆかりは迷っていた、それと同じぐらい私も迷ってた。

始めて被りそうだったからだ…

しかしここは被るとダメだなーと思い、ゆかりがイケメンと言う湊の名刺は伏せた。

そしてゆかりと話して私と話してない、空と話してみたいと咄嗟に嘘を付いた。



つづく

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