私の鉄のフライパン

白浜 台与

第1話 がんばらんでよかよ

最近の自分がよく思い浮かべるのは94才の料理研究家、桧山タミさんが出ていらしたガス会社のCMの、


「がんばらんでよかよ」という言葉とお茶目に肩をすくめる時の笑顔。


ここ数日、自分は何年も何のために作り話書き続けてきたんだ?と自問してきた。


現世の何もかもが面白くなかったから。


頭の中にある物語をとにかく出さないと便秘みたいで苦しいから文章にして「出した」のがきっかけだったのを思い出した。


その時に冒頭の「がんばらんでよかよ」という桧山さんの言葉が浮かんでネタのために 無理してバラの鉢を増やす事はやめて一番好きな鉢ひとつに減らし、脳内映像が鮮明になるまで書くのを止めてみた。


依存気味になっているデジタル機器から必要の時以外は離れ、紙の家計簿や手帳に書くこと、というアナログに回帰した。


年が年なんで胃腸に優しい食生活のレシピを調べて無理のない自炊を心がけた。


あ、なんだ。書いてなくても私幸せじゃんよ。


ネット小説の世界で勝ち残ろう、あわよくば紙の本で出版。って野心は…


四十乙女の胃にもたれる。


まずは自分の体を治そうと人生あらゆることをセーブし始めています。


本日の言葉、


お粥はレシピ通りに炊かないと本当に胃に優しい料理にならない。

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