天使のささやき

kara

第1話 天使のささやき

 その日、私は学校へと急いでいた。あともう少しで着くという辺りで小さい男の子が道ばたで1人ぼっちで泣いているのを見かける。

「どうしたの?」

「…お母さんがいなくなっちゃった…」

とまた泣きはじめる。

 私はちょっと迷ったけれど、一緒に探すことにした。

 その子が歩いてきたらしい方向へ手をつないでしばらく歩いていると、反対側の方から女の人が走ってくる。

「ああ…!〇〇くん、よかった…」

と、その子を抱きしめた。

 そして現れた方向へまた2人で帰っていく。


 私はホッとして学校の方へ足を向けた。

 すると、

「おねえちゃん、ありがとう」

という声が近くでした。

 不思議に思ってふり返る。さっきの彼はお母さんと一緒に楽しそうに帰っていた。

 私はあの子がお礼を言ってくれたのかなと思い うれしくなって駆け足で走っていった。


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天使のささやき kara @sorakara1

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