第15話 4歳の暗殺者2

 私はまた1週間、何も知らない普通の4歳児のように保育園に通った。


 1番好きな遊びは、泥団子を作ること。週に1回、先生が砂山に水をかけてドロドロにしてくれるのが最高の楽しみだ。


 昨日のコナンくんでは、被害者は歩道橋の上から突き落とされて死んだ。


 朝、早起きして隣の部屋から樹くんが出てくるのを待つ。


 出てきた!


 私は体が小さい。全体重をかけて、樹くんを階段の上から突き落とす。


 ―――ドンッ……


 さようなら、樹くん―――


「……何? 抱っこ?」


 樹くんは私をヒョイと担ぎあげ、階段を下りる。


 ……楽ちんに階段を下りられた。まあ、今日のところはそれで許してあげましょう。


 命拾いしたわね、樹くん。

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