第4話 アニメ中盤で聞かせれるような事実をこんな早くに聞かされるとは
俺は京香ちゃんの親の誘いで、夕食をご馳走してもらえることになった。しかし、家に入った瞬間そのために来たことを忘れるほどのすごい事実を目の当たりにしていた。そして色々聞きだしたいのだが、体が固まって何も言えずにいる。
「先輩どうしたんですか?」
「流石に彼女の家始めてきたから緊張してるんでしょ。それより京香あなたはいいの?部屋」
「そ、そうだ!!先輩少し部屋きれいにしてくるので、マ、お母さんと話しててください」
京香ちゃんは2階に行った。動くことのできない俺を残して。
「これで話せるでしょ?」
「気づいていたのか」
「当たり前でしょ。あなたの親なんだから。詳しくはリビングではなそ」
母さんは気づいていて俺を招いてきた。つまり、俺に話さないといけないと思っている。とくに彼女が妹だって事実を話す必要があると感じたのだろう。
「あれは俺の妹なのか。あいつは俺のことを知っているのか?」
リビングに行きすぐに問い詰めた。
「あなたには話しておくあの子の実態を。あの子は、あなたの妹。だけど、あなたの記憶はない。だから、あなたが兄だと気づくわけがない」
「どういうことだよ!!」
「落ち着きな。それを話すために今日呼んだ。アニメとかならこの後半で明かされて、最終回に向けての議題になるようなこと。でも、そんなことを言っている場合じゃない。今ここで話さないとあなたたちはひどい未来になると思うから」
母さんが俺に話したのは今の京香ちゃんになるまでの過程だった。
まず京香ちゃんは両親が離婚して俺と離れ離れになったあと、友達ができなかったらしい。その理由は俺がいなくなると周りの人が怖く見えて話そうにも話す勇気がない。声をかけられても警戒して距離を置いてしまうらしい。それを繰り返したせいで誰も近寄ってこなくなり、その後孤独がつらくなって引きこもりになった。そして引きこもりになった京香ちゃんは毎日泣いていたらしい。「お兄ちゃんと会いたい」っと言っていたらしい。それを聞いた母さんは父さんと話して再婚することを決めた。自分たちのせいで、子どもの未来を崩したくなかったから。
再婚することを2人で決定したが、俺と京香ちゃんが今どう思ってるか確認するまでは、一緒になることを隠そうと決めていた。心当たりがあるとすれば妹と離れ離れになってから一度だけ妹のことを聞いてきたことがあった。その時俺は「離れ離れだけど俺の妹には変わりない」といった覚えがある。しかし、そう思っていたのは俺だけだった。そのころ京香ちゃんはアニメに目覚めたらしい。アニメを見ている間は兄のことを忘れることができるから。そして母さんが妹にそのことを話すと「お兄ちゃんとはもう会いたいく」っといったらしい。そのころ京香ちゃんは母さん以外の人物に興味をなくしていたらしい。
そして中学生になり、無理やり学校に行かせた。もちろん学校に行っているだけで、友達なんてできるわけがない。さらに、彼女はずっと独りぼっちでいたせいで、いじめを受けた。どんなことをされたかは話してくれないらしいからどれくらいひどいことをされたかまでは知らないらしい。いじめをされ続け心がボロボロになった彼女はこうなったことを全て兄である俺のせいにした。兄がいれば、こんなことはなかった。だから全部兄のせい。そう思った京香ちゃんは、楽になる道を選んだ。そしてどうせ楽になるならと、いじめていた人たちを全員を入院送りにするほどの大けがを負わせた。そして彼女自身、楽になるために事故にあった。彼女が俺に事故ではないと言ったのは自ら選んだ道だったからだろう。事故にあった彼女だったが、なんとか生きたらしい。その時はなぜ自分は楽になろうとしたのか、そしてその原因となった俺のことを忘れていた。彼女が割り算だけができたのは単にそれだけは覚えているからではなかった。俺のことを忘れた。それは俺が誰なのかだけでなく、俺が少しでもかかわったすべての記憶がない。つまり、勉強しているときすべて俺がかかわったため覚えていない。しかし割り算だけは俺よりもできていた。だからそれだは覚えられていただけだ。なら、俺がいなくなってからは覚えていると思えるが、俺がいないと勉強していなかった彼女は俺がいなくなってできるとは思えない。さらに、引きこもりなった時点で何もしない時期もあるし、全く手を付けないっていうのもわかる。
退院はしたものの、いじめをしていた連中をひどい状態にしたことで学校での居場所は完全になくなり再びに引きこもりに戻った。そもそも人に興味のないことから一人を選んでいたらしい。ここで再婚して実は兄がいるということもできた。しかし母さんはそれをするのに抵抗があった。たとえ今消えていてもすべの記憶が戻ったらいじめていた人たちにやった行為を兄にもするのではないかと。それでも、京香を元の心身に戻すために、一つの賭けに出た。それが、俺と同じ高校に行かせ、俺と自然に接触させること。もし失敗したら完全に京香ちゃんの心は砕かれまた楽な道を選ぶ可能性だってある。そもそも、これを実行させるためにも高校に行かせることを説得させ、前までの入試問題ででた問題を覚えさせたらしい。そして、なんとか合格した者のその時覚えたことは超短期型のため数日ですべてを忘れた。それで今の状態になっている。
そして入学して早々、俺を見た瞬間に心を躍らせたらしい。兄だと思い出さず俺のことが好きになった。これは完全に母さんの作が成功したことになった。それから中間テストで最悪点数になったことと奇跡的に俺の成績を彼女がみたことで俺に告白したらしい。あの時アニメ用語になっていたのは、どう話せばいいのかわからずそれでも俺に思いを伝えたかった。こう思えばかわいらしい。
この話を聞いていろいろと理解した。だが、それ以上に疑問を持った。
「なんで、付き合ってから俺に話した。もしそうならそうわかってたうえで接してたのに」
「あなた、妹と知ったうえであの子の告白を受けれるの?それに本当はあなたにこれを話すきはなかった」
「お母さんおなかすいた」
!!妹がリビングに来た。
「結構遅かったね」
「そりゃ結構汚くしてたので」
まだ理由を聞けていないが、今は彼氏として接してほしい。そう言っているような感じがした。自然に付き合えたのなら自然に兄妹だと気づく。それを母さんは狙った。しかし、母さんが予想しなかった事態が起きて、話さざるおえなかった。まだ気に食わないことは多々あるが、それはそのうち問いただすとして、今は妹としてでなく彼女として接することに心がけないと。
「2人で何話してたんですか?」
流石に俺らの話を聞いてはいなかった。
「この子があなたの結婚相手に向いてるか診断してたの」
そんな話してねーけどこれは合わせるべきだよな。
「それで!!結果どうだったんですか?」
「悪いが今の2人のままならするなってことになった」
「そうなんですか。残念です。ジャーこれはお預けですね」
彼女が俺に見せてきたのは婚姻届けと書かれたものだった。京香ちゃんはぎり結婚できるラインだけど俺に関してはあと1年足りない。なのに、もう書かせる予定なのか。母さんのほうに顔を向けるとすごく冷静だった。つまり、これを知っている。待てよよく見ると母さん汗かいてるな。話さないといけないイレギュラー。兄妹であることを話さないといけない。その理由がまさかこれだとしたら笑えて来るんだが。さすがに、この年で婚姻届けをだされても書くことはな、い。とは言いけれない。タイミングが合えば書くかもしれん。それを未然に防ぐための布石なのか。そう考えたらこの状態は京香を元の状態に戻すことというよりも俺を恋愛対象にしないことを考えるべきだよな。あーもうせっかく彼女出来たと思ったのにそれが妹ではまだ、彼女いない歴=年齢のままじゃねーかよ。
もういいや暗いことは記憶の片隅に入れよう。何がどうあれ、こいつが進級危ういのは決まっている。それを回避しつつ、結婚したいという気持ちをなくさせ、俺を兄だと思い出させる。それに加え、普通の恋愛や話の脱線をしないため非オタを演じ、こいつに勉強をさせる。冷静に整理したはずなのだが、俺の妹のためにやる項目多すぎだろ。ってか母さんに押し付けられたもんだな。しゃーねー。妹を救えるよう全力を尽くしてやるか!!
こうして俺と妹の叶わない恋愛の幕が開くのであった。
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