第8話『REを付けることにしました』


RE滅鬼の刃 エッセーノベル    


7・『REを付けることにしました』   




 読者の方から、ややこしいというメッセを頂いたので、わたし(栞)の回は頭にREを付けることにしました。




 昭和二十八年生まれのお祖父ちゃんは十分に年寄りです。


 でも、お祖父ちゃんのお友だちなどに伺うと、その昭和二十八年前後生まれのお友だちからしても古いのです。


 高校で日本史を教えていたということもあるんでしょうが、よその地方を言う時も~県と呼ぶよりは~の国という旧分国名で言った方がピンとくる人なんです。


 ちなみに、大阪は摂津・河内・和泉の三国です。


 摂津というと、ちょっと文化的な印象で。河内というと、元気というかけんかっ早いというか、ちょっとヤンチャな感じ。和泉というと泉州と言う方がピッタリで、タオルとかの織物工業、堺とかでは鉄砲づくりが早くから世界的な発展を遂げ、鉄砲が廃れてからは、その技術を生かして包丁とかの刃物や自転車の生産が発達したところ。岸和田とかのダンジリとかもあって、高校生のわたしには、やっぱ、ちょっとやんちゃな感じ。


 一口に大阪と言っても、なかなか一色(ひといろ)ではないことが分かります。


 お祖父ちゃんは、MT世代はお節介なくらい面倒見がいいと言いますが、お祖父ちゃんはMT世代に好かれる人なんだと思います。


 たかが部活繋がりの若者に、そうそう就職の世話まではしてくれないと思います。


 孫のわたしから見ても、お祖父ちゃんの考え方とか感じ方は、いい意味で古いと感じます。


 以前、お祖父ちゃんと小旅行をしていて、青森の方と知り合いになりました。


 青森と言うと、ねぶた祭りやリンゴしか思い浮かばないわたしですが、お祖父ちゃんは、青森の人にこう聞きました。


「津軽ですか、それとも南部ですか?」


 そう聞くと、青森の人は「はい、津軽です」と笑顔で答えられ、急に話が膨らんでいきました。


 あとで聞くと、青森は旧津軽藩と旧南部藩の北半分をむりやりくっつけた県で、文化が違うんだそうです。


 あとは調べてごらんと言うので、調べてみると、秀吉が天下を取った時、南部藩の家老であった津軽氏が主家の南部を乗り越えて秀吉と交渉して独立の大名と認められたので、南部の人たちは「あの津軽めが!」と思うところがあるんだそうです。


 その確執をしった上で、廃藩置県の時に一緒にして青森県にしたのは、明治政府の意地悪だと思いました。


 その機微を知った上で、南部か津軽かを聞いたお祖父ちゃんは、やっぱり戦後生まれのMT人なんだろうと思いました。


 もうちょっと書きたいのですが、学年末試験にそなえて勉強……三年になったら特推受けられる成績にしたいので(n*´ω`*n)。これで失礼します。




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 Sのドクロブログ!




 おう、またアクセスしたんだ。


 来たんだったら話すけどさあ。


 なんだよMT世代ってさ!


 もう、ほとんど死んじまってるじゃん。


 ギリの大正15年生まれでも、ええと……95才?


 考えてもみてよ、クソジジイって友だちいねえのよ。


 だからさ、昔は良かった風に、ことさらMT世代を懐かしがったりしてんのよ! ったく!


 あたしってさ、クソジジイの唯一の身内だからさ……分かんでしょ、老後の世話すんのあたしなわけよ。


 30前後で結婚するとしてさ、クソジジイは80代の前半よ!


 ひいジイちゃんもひいバアちゃんも、そんくらいで死んだんだよ。二人とも死ぬ5年くらい前からは完ぺきのボケ老人でさ。


 クソジジイといっしょに見舞いに行ったら、ひ孫のあたしのこと忘れててさあ。


「アハハ、お婆ちゃん、栞のこと忘れてたなア」


 で、つぎ行ったら、クソジジイのことも忘れてていい気味だっかけどお。


 結婚するくらいの歳になって、ボケられるなんてごめんだしい!


 もっとさ、広い世代のお友だちとか、知り合いとか作っとけよな。ガッコの先生やってたんだしさあ。


 ネットニュースとかで、たまに出てるじゃん、卒業生とかが恩師の心配とか世話とかしてんの。


 そーゆー老後の事なんか考えてないんだから、いい気なもんよ、思わない!?


 そーそー。


 三分と四分、なんて読む? 宿題にしといたわよね。


 あたしは、サンフン ヨンフンって読むよ。あんたは?


 でしょでしょ、やっぱ、サンフン ヨンフンだよね(^▽^)/


 クソジジイは、サンプン ヨンプン だよ!


 どーでもいいけどお、そいういうので、孫に突っかかるのは、ほんとカンベンしてほしいのよ。


 じゃね。

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