第3話 デート?スウィート?(編集)
俺はオンラインネットゲームの中で数少ない大の親友。
ユウキという少年にオフ会も兼ねて秋葉原で会う為に秋葉原にルンルンで来たのだが.....信じられない事が起こった。
それは簡単に言えばユウキは中身が女の子だったという点だ。
それも鉄の女と呼ばれ校則には相当に煩い様な、だ。
ゲームをするとは思わない感じの女の子だ。
だけど俺はそんな彼女の素顔を知った。
勿論俺はとても衝撃を受けたが。
それ以上にユウキは.....良い女の子だった。
俺に自分を卑下するなと。
心の底からのエールをビシッと言ってくれたのだ。
俺はその言葉に.....嬉しくなって泣いてしまった.....。
恥ずかしい姿を見せてしまい。
後で布団の中で悶えそうだ。
その中で今も衝撃なのはその少女と共に秋葉原を今、巡っている。
別の店の目の前の中古美少女フィギュアなどに目を輝かせているユウキ。
因みに俺達はせっかくの秋葉原にやって来たという意味でユウキとカズキのキャラ名で呼び合う事にした。
「見て。これ。あの有名なラノベのキャラね」
「.....そうだな。確かに。あのキャラクターだな」
「.....アハハ。可愛いなぁって思うわ。本当に」
本当に意外な素顔だ。
クールな感じを出しながらも。
僅かだが笑みで顔を崩しながらフィギュアをジッと見ていた。
こんなに可愛い子だったんだなって、と思う。
それも表情豊かな、だ。
何だか鉄の女のイメージとはかけ離れている。
近付きたくも無かったしな。
フィギュアをジッと見ているユウキが振り返って俺を見てきた。
俺は首を傾げる。
「どうしたのかしら?貴方」
「.....いや。お前の事を色々知れているから良いなって思って」
俺の言葉に目を丸くしてからユウキは赤くなり頬を掻いた。
それから.....少しだけニコッと柔和になる。
その姿に俺も穏やかになる。
それから.....俺に口角を少しだけ上げて俺に向いてくるユウキ。
帽子で顔を半分だが隠しつつ。
「.....有難う。そう言ってくれて嬉しいわ。恥ずかしいのだけれどね」
「.....」
「.....私ね。こんなに鉄の女になるつもりは無かったのだけど.....いつの間にかこうなっちゃったからね。嫌な女でしょう?」
「それも良いじゃないか」
「.....え?」
俺は首をゆっくりと横に振る。
そしてユウキを見た。
ユウキは首を傾げながら目をパチクリして俺を見てくる。
俺はそのユウキに笑みを浮かべる。
それから.....言葉を発した。
「.....嫌な女の子じゃない。お前は俺を励ましてくれた。その時点で.....俺はお前を普通の女の子だと思った。正義感の強い、だ。だから自信を持て」
「.....カズキ.....」
「だって君は笑顔を見せているじゃないか。それは鉄の女とは言わないしな」
「.....!」
「.....君は.....あくまでも優しい女の子だ」
ありのままを告げる俺。
それから.....ユウキを見ると。
ユウキは目からポロポロと涙を流していた。
え!?、と思いながら俺はワタワタと慌てる。
グスグス言いながら俺を見るユウキ。
「.....そんな事を言われるとは思わなかったわ。.....有難う。カズキ。とても嬉しい」
ああ大変。ここは店の中だったわね、と言いながら慌てて涙を拭うユウキ。
俺はその姿を見ながら.....優しげになる。
それから.....ユウキに、お前に出会えてよかったよ。本当にオンラインネットゲームの友人としてもそうだけど、と言葉を発する。
ユウキは嬉しそうに笑顔を見せた。
それから俺は伸びをする。
「じゃあこれから何処に行く?」
「.....そうね。ガチャ◯ン会館とかどうかしら」
「ミニチュアとか好きなのか?」
「そうね。ミニチュアもラノベもフィギュアも好きよ。隠し切れなくなったから言うけど」
それから俺達はガチャ◯ン会館に移動をする。
そしてやって来た。
俺はガチャガチャを回す人の多さにビックリしていたが。
そんな人の多さにも驚かずにユウキはどんどんと店内に進んで行く。
慣れているな。
「お、おい。ユウキ。あまり早く行くとつまずくぞ」
「そんなミスしないわよ。早く.....」
と前を見ずにスタスタと歩くユウキ。
するとそんなユウキが案の定、躓いた。
それから、ああ!?、とそのままユウキは倒れかける。
それを俺は慌ててガシッと支えた。
「.....」
「.....だ、大丈夫か?」
「あ、有難う.....」
よく周りを見ると、何事?、的な感じで目をパチクリしている。
狭い店内だからってのもあるけど。
何故そうなっているかって言えば俺がユウキの腰を持って支えていたから、だ。
ユウキは慌ててアワアワと真っ赤になる。
「ちょ、ちょっともういい?は、恥ずかしいから.....」
「.....あ、そ、そうだな」
そして俺達はその場から逃げる。
そのままガチャガチャを引かずに二階に向かった。
キャラクターグッズが売っている場所だ。
このままでは心臓がバクバクし過ぎる。
いかんいかん。
「.....ところでユウキはどんなガチャガチャが好きなんだ?」
「.....え?あ.....えっと私はそうね。面白いガチャガチャよ」
「へえ。それは良いな」
「.....い、良いのかしら。よく分からないわ」
俺は再び赤くなるユウキを見ながら苦笑する。
しかしこれって側から見るとこれってデートだよな?
気付くの遅かったけど。
俺は.....どんどん赤くなる。
しかし反対に、俺とデート気分って嫌だろうな、とも思ってしまう。
そう予想しているとユウキは俺に真剣な顔で向いた。
「嫌じゃ無いわよ」
「.....え?」
「貴方また.....でも私を心配してくれているんだろうけど」
「.....お前は心が読めるのかよ?」
そんなもの貴方の顔を見れば一目瞭然だわ。
と胸を張ってから俺にムスッとした目で見てくるユウキ。
俺はその様子に、すまん、と謝った。
ユウキは、何度も言うけど自分を卑下しないの、と注意してくる。
「.....貴方は自信を持ちなさい。大丈夫だから。カズキらしく生きなさい。貴方は強いんだから。全てにおいて.....私を支えてくれたんだから」
「.....ああ」
「ええ。あ、ちょっと丁度良いしグッズを買って来るわ。待っていてちょうだい」
「.....俺も見るよ」
そして俺達は駆け出して行く。
そのユウキの後ろ姿を見ながら.....周りの物品を見る。
何というかまさにファンタジーランドだな。
色々置いてあるし、と思う。
それからユウキとは一緒にそのガチャポン◯館とかでガチャガチャをしたり買い物をしたりしてその日は終わった。
俺達は電気街を抜けて秋葉原駅に向かい。
そのまま笑み合う。
「.....また学校で会いましょう。カズキ。今日はとても楽しかったわ。私、あまり話さないタイプなのだけれどね。貴方は話をするのが上手いわね」
「.....そんな事無い。お前もそうだよ。話をするの上手い」
「.....そうかしら。貴方には及ばないわよ」
「そんな事無いって」
そんな感じで言い合いながらクスクス笑う俺達。
とてもとても不思議な1日だった。
だけど.....これはとても大切な1日になったのではないか。
その様に思える.....4月の日だった。
とても.....楽しかった気がする。
そしてその日帰宅してから妹に色々話して平日になり。
高校の登校日を迎えた。
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