第48話風邪と息子くん

 息子くん大きな怪我は過去に書いた地球蹴った骨折と顔から電柱に突っ込んだ青アザと門に顔から突っ込んで歯をユラユラさせたぐらいしかないのだけど、それ以上に風邪も滅多にひきません。

 そんな息子くんが初めて風邪になったのは二歳になるまえの初夏あたり。

 三十八度を超える熱にママは慌ててかかりつけ医に駆け込みました。ここの先生はまるでクマさんのようなおおらかさが安心感のある笑顔だけど、小さな子供たちに泣かれてしまう先生で、息子くんは逆に屈託なく懐いていたので診察はスムーズ。

 診察の結果はヘルパンギーナでした。そこで既に喉の水疱が潰れだしているので食事摂れないだろうと点滴して帰宅しました。

 ヘルパンギーナは主な症状の一つに喉などに水疱が出来、潰れると激しい痛みがあり飲食が困難になると。

 当時、ヘルパンギーナが子供たち中心に流行していたのもあり、息子くんも熱で朦朧としながら滅茶苦茶遊んでいました。遊んでいました。大事なことなので二回言いました。

 心配した食事、喉は真っ赤なんですよ。ご飯普通の白米がっつり食べるわ食べるわ。「痛くないの」と聞いても「お腹空いた」と言ってオカワリ。食べすぎて心配になり次の通院で聞いてみると豪快に笑われながら「食べるなら食べさせて大丈夫」と「うん、熱はひいてないけどそれだけ食べれたら点滴はいらないね」息子くん、熱は無いものの既にお腹すいたから帰りたいコール真っ最中。見送られながら帰宅したものの、ママの戸惑いを他所にしっかりご飯を食べた息子くん、予定より二週間前に完治のお墨付き。

 食い気が強すぎませんか、息子くん。

 

 

 

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