第24話頼られ体質

 保育園に通い始めた後、半年も過ぎれば割と組の中でもお友達と関係が出来てきます。尚、ママは基本的にママ友などには一切興味が無いせいで息子くんに多少の不便はあったかもしれないとは思ってるけど、実際のママ友が通う保育園ではなく別に知り合った少し遠方の友人だったせいもあるのかと。

 適度な距離感でノーストレス育児ライフを心がけていたので、息子くんの友達は息子くんの友達、ママの友達はママの友達という感じでした。

 そんな中、お迎えに向かうと珍しく話しかけられてしまい息子くんがやけにソワソワし始めました。

 「これは、何かやらかしたかな?」と嫌な予感をしながらにこやかに応対。「昨日、息子くんがうちの娘ちゃん助けてくれて...昨日まで園に行くのを嫌がっていたんですが、今日は率先して行きたい早くって。それでこれを」とお母さんの後ろから顔を出さした少女が小さな折紙の花を息子くんに手渡し、またヒョイと隠れてしまいました。息子くんぶっきらぼうに受け取ると少女のお母さんに「また遊んであげてね」と声をかけられ「おう、任せとって!いじめられたら息子くんに言うんやで!助けたるからな!」と。

 そう、息子くんどうやら組の中でからかわれたりして泣いている子は見逃せないらしく、毎回間に入っていくとのこと。

 そんな息子くん小学生にあがった一二年ではママが行くとよく目にした光景があって大体女の子が「息子くん誰くんがいじわるする」「誰くんが掃除しないの」っというヘルプに「おう、今行く!ちゃんと言うたるからな!任せとけ!」とイケメン発揮。

 そして気づけばなかなかに女の子たちからもまた気の良すぎる男の子たちからも頼りにされてました。

 「息子くんのママですか?私息子くんと一番(すごく強調)仲良しの友達です!息子くんママよろしくお願いします」とかいきなり見知らぬ少女からお迎えに行って詰め寄られたりした事も。

 今では面影ないけれど、あの時の気持ちは相変わらず変わらないようで。不器用だけどその優しさは大事にして欲しいママです。

 

 

 

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