第14話運動靴

 靴、歩き始めはやっぱり安心感を優先して足首がきっちりしているのを好んで買っていた。と言っても安心感はあくまでママの安心感で覚束無いアンヨへのちょっとした不安を見た目に誤魔化していただけなのだけど。

 小学校へ上がる時、運動靴をいよいよ買う段になりここでママ、気づいた。大変!ママ男の子の靴全くわからない!

 頼るはネット検索。アレコレ見れば見るほど「何が良いのかわからない」という罠に陥る。頼りの息子くんだってまだ靴に拘りなんてない。

 しかし小さな園庭から大きな運動場に変わり、走るのだって大好きな息子くんに向いていて通学に負担の少ない靴をと悩むこと二ヶ月。

 結局ギブアップしてまるっと任せました、パパに。

 真新しい靴を引っさげて帰ってきた息子くん、早く走れるとテレビでコマーシャルを見た気がするその靴、色違いで二足。

 息子くんはウキウキと部屋で靴を履いて見せてくれてましたが、ママにはやっぱりさっぱりわからない。

 未だに靴についてはさっぱりさんなママ、息子くんも靴はママに一切相談しない。

 ママはスニーカーも持たないエンジニアブーツ大好きさんだから致し方ないが少々寂しい。

 

 

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