第2話 入学。それは再開の合図
突然だけど、僕には好きな人がいる。でも、その人は僕と違う道に行く。
その人は、憧れの存在なんだ。なんていうか
優しくて、可愛くて、、、。あの長い髪。
触れたい。触れてみたい。という感情がつい
浮かんできてしまう。僕は小説家。この思いを小説に書くべきだと思う。でもなぜか書けない。でもこの思いいつかは必ず叶えて見せる。
入学式の日
「おはよー」「友達にならん?」
という会話が飛び交う教室の中で僕は一人で考えていた。
「なんで、会ったことのない人と平気で話せるんだ?」と。
僕は陰キャだし、誰も話しかけてなんかくれない。
そのとき
「よぉ」
恐る恐る上を向くと体格がいい明らかに強そうな人間がいた。
僕は怖くなった。でも人間、怖くなると足が動かなくなるもんだ。
「聞いてんのか?俺は今度このクラスの委員長に任命された、雷文だ!よろしくな!」
とすごい大声で言われたので、正直ビビった。すかさず僕は
「よろしくお願いします」
と言った。世の中には不思議な奴もいるもんだ。こんな自信ない陰キャに話しかけてくれるやつなんていたんだ。
入学式。
名前を呼ばれ、返事をする。それをただひたすら聞いていた。そのとき
「五十嵐陽子」
僕はハッとした。五十嵐、五十嵐。
でも五十嵐にはこの高校になったとは言われていない。人違いだよな。そう考えた。しかし
「はい!」
明るい美しい声を聞き後ろを向くとそこには
僕の知っている、五十嵐陽子本人が立っていた。
僕は驚いて暫く動けなくなった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます