第2話 入学。それは再開の合図

突然だけど、僕には好きな人がいる。でも、その人は僕と違う道に行く。

その人は、憧れの存在なんだ。なんていうか

優しくて、可愛くて、、、。あの長い髪。

触れたい。触れてみたい。という感情がつい

浮かんできてしまう。僕は小説家。この思いを小説に書くべきだと思う。でもなぜか書けない。でもこの思いいつかは必ず叶えて見せる。


入学式の日


「おはよー」「友達にならん?」

という会話が飛び交う教室の中で僕は一人で考えていた。

「なんで、会ったことのない人と平気で話せるんだ?」と。

僕は陰キャだし、誰も話しかけてなんかくれない。

そのとき

「よぉ」

恐る恐る上を向くと体格がいい明らかに強そうな人間がいた。

僕は怖くなった。でも人間、怖くなると足が動かなくなるもんだ。


「聞いてんのか?俺は今度このクラスの委員長に任命された、雷文だ!よろしくな!」


とすごい大声で言われたので、正直ビビった。すかさず僕は


「よろしくお願いします」


と言った。世の中には不思議な奴もいるもんだ。こんな自信ない陰キャに話しかけてくれるやつなんていたんだ。


入学式。

名前を呼ばれ、返事をする。それをただひたすら聞いていた。そのとき

「五十嵐陽子」

僕はハッとした。五十嵐、五十嵐。

でも五十嵐にはこの高校になったとは言われていない。人違いだよな。そう考えた。しかし


「はい!」


明るい美しい声を聞き後ろを向くとそこには

僕の知っている、五十嵐陽子本人が立っていた。

僕は驚いて暫く動けなくなった。







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