第31話 作戦は波状攻撃
放課後、私達8人は織田次期当主の店に攻め入るための作戦を相談していた。
高山:「まず
私:「波状?」
高山:「作戦当日、参加可能なメンバーを3部隊に分けます。利子さんを、3番目の部隊に配置します。これで、敵の各個撃破攻撃を回避します。」
細川:「利子さんを織田次期当主に対峙させるというのは、わかりますけど、残り2つの部隊は何をするのでして?」
高山:「各店員を逆に各個撃破します。細川さん、芝山先輩、古ちゃん、そして私の4人は、それぞれ逸話を知っているわ。店員に逸話を聞かせ、利子さんが織田次期当主と話し合う時間を稼ぐの。」
芝山:「いっそのこと、逸話の力で、こちらの仲間にしてしまおうよ。」
高山:「可能なら、それもありですね。再就職先を紹介してくれる長官がいることも付け加えましょう。」
牧村:「作戦決行はいつにします?」
高山:「平日が良いと思っています。休日は客が増える上、アルバイト店員も多い。その上、織田家当主がいる場合もある。今、私達ではあの織田家当主に勝てる見込みはないわ。なぜなら、利子さんのおばあさんですら、倒しきれなかった相手ですから。」
瀬田:「そうなのか!それは強敵だな。」
私:「おばあちゃんは、病気のせいで、1度しか織田家当主と話ができなかったの。織田家前当主は、おばあちゃんが追い出しているの。だから、もう1度、話ができたら勝っていたかもしれない。」
高山:「織田家当主には、森さんという参謀がついているの。おばあさんが逸話を話している最中、話を途中で切ったそうよ。とりあえず今は、織田家次期当主をこの街から追い出すことだけ考えましょう。作戦決行日を多数決で決めたいと思うのだけれど、良いかしら利子さん。」
私:「じゃあ、多数決で。今日、明日、明後日のどこかの放課後で決めましょう。」
結果、明日の放課後、瀬田と牧村以外が参加することとなった。
牧村:「ごめんなさい。もうすぐ学祭だから、部活の準備に手が離せなくて・・・。」
瀬田:「すまない。新聞部も放課後は時間がとりにくいんだ。どこかの休日で埋め合わせするよ。」
私:「いいえ、部活は大事ですし、どちらもおもてなしの心を伝える大切な活動です。ぜひ続けてください。」
牧村:「そうね。ありがとう利子さん。」
瀬田:「利子ちゃん、また新しい逸話、よろしく。」
細川:「では、3部隊の先鋒は私と芝山君で行きますわ。」
蒲生:「じゃあ、2部隊目は私と古ちゃんで行こうか。」
古田:「わかりました、蒲生先輩。」
高山:「突入するメンバーは決まりね。」
私:「みんな、がんばろうね。」
全員:「がんばろう~。」
いつものように、全員で右手のこぶしを高くつき上げた。
◆◆◆
現在の高山の特殊能力
・説得力・中級
・燃え方・上級
・作戦参謀・中級(☆LVUP↑)
『波状攻撃』『各個撃破攻撃』
・メモの使い手・初級
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