第7話 隣の委員長の細川さん

私と高山さんは、一緒に昼食を取るようになっていた。


高山:「結局、利子さんは三献茶の話以外、あまり覚えていないのですね。」


私:「正直、暗記は苦手なんだ。でも、これからはちゃんと覚えるよ。」


高山:「頼もしいわ。」


私:「えへへ。高山さんに褒められた。」


高山:「それから、もう少し仲間がほしいわ。私の友達の細川さんを当たってみましょう。」


私:「細川さんって、学年トップのあの細川さん?」


高山:「そうよ、今、隣のクラスで委員長をしているの。委員長繋がりで友達になったの。」


私:「そうなんだ。あっ、仲間と言えば、隣のクラスには蒲生さんがいるんだ。うちの近所の幼馴染で、勉強は私よりできないけど。」


高山:「じゃあ早速、放課後行ってみましょう。」


私と高山さんは、まず、蒲生さんに接触した。


私:「というわけで、心強い味方ができました。高山さんです。」


高山:「初めまして、蒲生さん。隣のクラスで委員長をしている高山です。早速なんだけど、細川さんのことは知っているかしら?」


蒲生:「あまり知らないです。なんかオーラが出ているようで近寄り難いというか。」


私:「あっ、わかる。なんか違うよね。」


高山さんが困った顔をしたので、私は本来の目的を蒲生さんに話した。


蒲生:「つまり、細川さんを味方につけようとしているんだね。」


私:「そうそう。」


高山:「突然、私が行くと警戒されるから、できれば蒲生さんが利子さんを紹介してくれると、私が細川さんと話しやすくなるんだけど。」


蒲生:「よくわからないけど、やってみる。」


私:「ありがとう、蒲生さん。頼れる仲間は違うね。」


蒲生:「まかせといて、利子ちゃん。」


こうして、細川さん懐柔作戦が始まった。


3日後の昼食時、蒲生さんと一緒に細川さんが教室にやってきた。


高山:「細川さん、良かったら、屋上に移動して、みんなで昼食を食べませんか。」


細川:「高山さんがそうおっしゃるのなら、何かあるのですね。わかりました、行きましょう、みなさん。」


屋上に移動して、私は疑問をぶつけてみた。


私:「蒲生さん、細川さんって、お嬢様なの?」


蒲生:「確か、細川グループの一番偉い人の娘でなかったかな?」


私:「そうなんだ、いいな~お嬢様。馬車とかに乗ってそう。」


細川:「利子さんでしたね。わたくし、グループの総帥の娘です。蒲生さんからとても楽しい人がいると聞きました。高山さんとも仲良しなんて、驚きました。それで、わたくしに用事があるのでしょう?高山さん。」


高山:「お久しぶりですね、細川さん。相変わらず察しが良くて助かります。実は、会ってほしい人物が2人いるのです。」


細川:「事情を聞きましょう。」


高山さんは、利休派と織部ズムの話をきれいにまとめ、細川さんを納得させた。


そして、私に三献茶の話をさせた。


私:「それで、利休は、おもてなしの心を感じたの。」


細川:「おもてなしの心。確かに忘れていたわ。グループの跡取りとして育てられている以上、おもてなしの心を無くすわけには、いかないわね。良いでしょう、お会いしますわ。」


細川さんが仲間になった。


◆◆◆


現在の蒲生の特殊能力

 ・頼れる仲間(☆LVUP↑)

現在の細川の特殊能力

 ・お嬢様的話し方

 ・学年トップの成績

 ・すごいオーラが出ている

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る