30日目 お題:出会いと別れ

出会いと別れをモチーフに何か書いてみましょう。

https://kakuyomu.jp/my/works/1177354055192757016/episodes/16816452218454849007


誰と誰が、どんなシチュエーションで出会い、別れるのか。

別れた後にどうなるのがいい?

それぞれの似ているところと違うところ。


逃げてる殺人犯が、昔なじみの家にやってきて一晩だけ共にする。

出会ってなかったわ。


褐色矮星が巨大な青い星と出会って恋に落ちる。でも青い星は寿命が短いので先立たれる。残った褐色矮星はひとり悲しみに暮れ、眠りにつく。ところが、青い星が残した星間物質を吸収して褐色矮星は主系列星としてふたたび目覚める。赤い星になって青い星の生きた証を眺めながら長く長く輝き続ける。



褐色矮星の主人公。褐色矮星ということは恒星にもなれず惑星にもなれず、周囲のうまくいった恒星に星間物質を根こそぎ吸われて何物でもなくなってしまった落伍者であり、熱にひかれて恒星に接近しても、褐色矮星で非常に軽いためすぐにフライバイではじかれてばかりだった。コンプレックスを抱きながら、宇宙をふよふよとさまよっていた。八つ当たりのために、恒星系に割り込んでは惑星を荒らし、連星系に割り込んでは邪魔をしたりとかしてた。そんなある日、これまで見たこともないほどまぶしい星を見つける。その星は青色巨星で、非常に若々しく激しく燃え盛り、主人公にとってはまさに目が痛くなるほどまぶしい存在だった。褐色矮星は苛立たしさを覚えつつも、青色巨星の重力に巻き込まれてしまい周囲を回ることに。重力が強く逃げられないが、褐色矮星もそれまで走ってきたので離れず近づかず、一定の距離を保ちながらぐるぐると回る日々が始まる。褐色矮星は青色巨星の光を半身に受け続け、温かさを覚え、さらにぐるぐると公転を続ける日々はまるで自分に居場所が与えられたような安心感を与えてくれた。初めての他人の温かさに褐色矮星の態度は少しずつ氷解し、それまでの野蛮な行為を悔いるようになる。自分の愚かさに気づかせてくれた青色巨星に感謝の言葉を伝えようと叫んでみるが、青色巨星までの距離が遠すぎてなかなか声が届かない。コミュニケーションはまともに取れず、結局互いにぐるぐると回りあうだけの関係だったことを痛感する。だが周囲には褐色矮星と青色巨星だけ。青色巨星は高温高重力で、近づいた天体はほとんどが落下するか燃えるかしていて、この場にはふたりしかいない。そのおかげでそれでもかまわないさ、と充足感を覚えていると、青色巨星に異変が。青色巨星が急激に膨張を初めて超新星爆発を起こした。青色巨星は寿命が短いので、褐色矮星を残してこの世から消えてしまった。ひとりぼっちになった褐色矮星はこのまま消えてもいいかと思ったものの、ここに来る前は青色巨星はひとりぼっちでずっと輝いていたんだよな、ということに気が付く。ひとりぼっちでずっと腐っていた自分が恥ずかしくなって、このままではいかん、と目を覚ます。すると褐色矮星は、青色巨星が周囲にまき散らした星間物質を取り込んで成長しており、主系列星として赤く輝いていた。しかも自分の周囲に小さな惑星が回っているのを見かけて、新しい感情が芽生えるのを自覚。今度は自分があの惑星を照らしていかなければと、長く長く輝き続ける。



天体の知識を確認しながら書いたのでなかなか大変だった……というか精神的なところにフォーカスしたので筆がなかなかしんどい。というかこういう書き方でよかったのかなーとかめっちゃ思いますが……。

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