第50話【指南書】「火の姿勢・免疫」

 『の姿勢』は体を温める行法じゃ。

 体を温めるとどうなるか?

 それは、免疫力が上がり新陳代謝がよくなるんじゃ。


 菌やウイルスはどこにでもいるそうじゃ、それでも元気でいられるのは、常に免疫が体を守ってくれるかららしい。

 小さ過ぎて目に見えず、自分で感じることも出来ない免疫が、体に入って来た菌やウイルスと戦って、がん細胞までやっつけてくれるらしい。


 この免疫は腸に多く、腸が温かいと良く働くそうじゃ。

 歳を取ると体温が下がるので、お風呂などで温めるのがいいな。

 若くても、冷たい物を食べ過ぎると腸が冷えて下痢になってしまうぞ。


 自己免疫疾患も体を温めるのが有効らしいから、この火の姿勢を試してみるといいと思うぞ。


 体を温めるということは、体のエネルギーATPを作っているミトコンドリアも喜ぶんじゃ。

 紀元前のギリシャ人、ヒポクラテスも「鍛冶職人はペストにならない」と言っているように、昔から体験的に体を温めることが病気の予防に良いと感じていたんじゃろうな。


「祖父、仁蔵は、このように言っていました。あずきちゃんも温かいのが好きでしょ?」


「にゃ〜ん!」


「もちろんだと言っています」


 それでは『火の姿勢』を説明します。

 解説は三日月冬子です。



【一の型】 手の平を擦りあわせて、手を暖めるます。

 手の平で顔、首、胸、腕、腹、腰、足と身体中を優しくなでます。

 なでながら、シコリや違和感のある所はないかを調べます。


【二の型】風呂に入る。 

・身体を暖める入浴剤等を入れます。

・身体を暖める薬草、大根の葉・ヨモギ等を煎じて入れます。


【三の型】足湯をします。

 タライに40度くらいのお湯を入れ、椅子に座ってタライに足を入れます。

 電気ポットでお湯を足しながら15~20分ほどタライに足を入れています。


【四の型】湯たんぽで足を暖めます。



 時間があれば湯船につかり身体を暖めると血管も広がり、血管の柔軟性も保たれるようです。

 あまり時間がなくて湯船につかれない方は、寝る前に足湯をしてから寝ると寝つきも良く、寝覚めもいいです。頭もスッキリします。足湯は血液の循環を利用してお腹を暖めることで免疫力を上げます。


 足湯は、寝る前にやるのがコツです。


 お風呂は寝る2時間前くらいにお風呂から上がるといいようです。

 大根の葉の薬湯は皮膚にも良いようです。

 時間が無ければ、湯たんぽで足を暖めましょう。


 暑い夏でも、汗をかいて身体はけっこう冷えています。

 お腹を冷すと免疫力が落ちてしまいます。

 下痢が続くようなら要注意です。

 わたしは、扇風機にあたりながら、湯たんぽを腹に抱えていると意外に気持ちが良いです。


 身体を動かすのに電気(ATP )を使っているそうですが、電気を作るミトコンドリアは暖かいと良く働き、身体が冷えているとあまり働かないそうです。


 朝起きて身体が暖かければ、火の姿勢は成功です。

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