第105話 ん? 付き合ってくれって

 前話第104話から、実に1ヶ月ぶりである。

 この間、終業式当日のクリスマスライブやら、翌日のクリスマスパーティやら、いろいろあったし、年が明けて共通テストもあったし、なにかと忙しかったのである。受験生だし……。

 落ちついたら、過去に遡って、この語録で取り上げてもいいか。



 さて、共通テストが終わって、月曜日。自己採点のために、学校で一堂に会したわたしたち。

 わたしたちの中で、もっとも無謀なチャレンジャーである、わたしの彼、渡瀬わたらせつかさくん(仮名)が、予想を遥かに上回ったので、みんなで大騒ぎした。


 本来なら、この模様を、ここに書こうと思ったんだけど……。


 実は、日増しに、わたしがおもしろくない……。ちっさいなぁ、わたし。



 月曜日から、3日連続(昨日時点ここで我慢の限界に到達した!)で後輩ちゃんたちから告白をされているのだ。

 彼女後輩ちゃんたちは、教室の入り口から顔を覗かせて彼を呼び出す。それに応じる彼を連れて、廊下だったり階段の踊り場だったりと、場所を変えると暫く戻ってこない。


「後輩ちゃん、どんな用だったの?」

「ん? 付き合ってくれって」

「っ!!!!!」

「ぜ、全部、断ってるよ!」


 わたしの眉が上がったのがわかったのだろうか。彼の返事が慌てている。



 これは、わたしと親友みあちゃんと、そのほか、少ない友だちを巻き込んだ、掛け合い語録。


 捻りもオチもないけど、彼女みあちゃんがいなかったら、今のわたしはいなかったと思うし……。


「全部、断ったって言ってんだろ? 信じてやれよ」


 と、美亜みあちゃん(仮名)が言う。わかってるけど……。

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