ふほう。

思えば長い付き合いだった。

毎日のように顔を突き合わせては、首筋を伝う汗を拭いながらただ二人きりの会話を続けて。


「まぁ…案外楽しかったけどさ」


ありきたりな言葉を吐いて煙草を灰皿に落とす。煙が揺れて天井に当たってからゆっくりと天井を汚していく。敷金礼金は戻ってきそうにないが…もうどうでもいい。


心の中にずんと落ち込んだ罪悪感は慣れない苦味で流し込んで、まだ白色のままの天井を眺めてため息を吐いた。


ーもう努力なんて二度としねぇ



(暗転)

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