第8話

「なにいってんだよ」

華原が烈火のごとく怒った。

「あんた、まだ修理してないじゃないか」

「オッサン」

「な、なんだよ」

華原は思わず身構えた。

「tel聴いてなかった?」

「なにが」

華原はなんのことかと思った。

「俺、修理できないっていったろ。だから

ここまでの交通費だけだしてくれって

いってんだよ」

水道屋が脅迫じみた態度をとってきた。

「無理だ」

「なんで」

水道屋が凄む。

「壊れてる手提げ金庫の修理の仕方が

わからないから」

華原が落ち着き払っていった。

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