第613話 星を詠む方々
ここは冒険者ギルドの二階に設けられた個室スペース。カレンさんによる依頼内容の説明が続く。
カレンさんによるとルガリア王家と二大公爵家はミナトがリーダーを務めるパーティ『竜を饗する者』に星
「星
聞いたことのない単語に思わず問い返したミナトであるが、
「もしかして
予想外にシャーロットから反応があった。驚いているカレンさんの様子から彼女がいう星
「ええっと……?カレンさん?」
どこかの塾に則って『なに?知っているのか?シャーロット?』と言う展開が頭を
「はっ!?失礼しました。シャーロットさんがその呼び名をご存知であることに驚いてしまいまして……」
「ということはあなたの言う星
「はい。シャーロットさんは星
そう答えたカレンさんは話を続ける。
「ルガリア王国では信仰は自由とされており国教と定められている宗教も特にはありません」
確かにそうだと考えるミナト。その上、人族や亜人といった種族的な軋轢などもない自由な国で住みやすいことはミナトも承知している。
「信仰の自由はルガリア王家も同じでして王族が特定の何かを信仰するということはありません。ただルガリア王国の建国以来、王族の婚姻と葬儀に関してのみ必ず立ち会うことを請われる一族があります」
「それが星
「はい。夏祭りではマリアンヌ様とジョーナス様との婚約が発表されますが、婚姻に準ずるものであるとした国王様が発表の場に星
カレンさんの説明をそこまで聞いて、
『祭事で招かれる神主さんというか占い師というか陰陽師というか……?そんな感じ?』
そんなイメージを持つミナト。
「私も星
『やっぱりそんな感じ?』
カレンさんの説明にミナトが心の中で納得していると、
「その説明で基本的には間違っていないわ。だけどもっと昔の彼等はもう少しいろいろと活動していたのよ?」
美人のエルフによるその言葉に、
「シャーロットは知っているの?」
とうとう聞いてしまったミナトである。
「ふふ……、なかなかな連中だったのよ」
とびっきりの笑顔でミナトに頷いてみせる美人のエルフ。その様子を本当に綺麗だと改めて認識するミナトであった。
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