ミスタ×マドモ

猫町大五

第1話

「さてさて、やってきましたな、っと」

「うるさいです、ミスタ」

「んな堅いこと言うなよ、どうせ誰も聞いてねえんだから」

「・・・・・・」

 騒々しい、男と少女。

「私は、貴方という人間を信用していません」

「うわあ、辛辣ゥ」

「・・・八百年の冷凍睡眠刑、その刑期を特例で短縮された札付きの囚人をどう信用しろと」

「ま、そうだよなあ。だが使いモンにはなる、心配しなさんな!ヴァハハハハ!!」

 頭を抱える少女。

「それでだ、マドモ」

「・・・はい?」

「お前の名前だよマドモ」

「・・・・・・まども、あぜる?」

「イエス!マドモアゼル!!宜しくマドモゥ!!」

 再び頭を抱える少女。

「・・・マドモって・・・マドモアゼル・・・」

「何しょげてんだロリババア」

「?!」

「どうせアンドロイドの類いだろうよ、だろ?こんな荒地にまともな人間サマが来たら、すぐに気が狂っちまうからな」

「・・・事実ですが。その、ロリババアは」

「合法!!何とゥ!何と甘美な響きィ!!ユゥニバァースゥ!!」

「・・・・・・末期ですね」

 三度(以下略)。その時。

「さて、茶番をお開きにしようじゃないの」

 男はそう言いながら、腰から物騒な物を抜く。

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