第122話 出会いへの期待
ルーベルン国の国王陛下であるミハエル様は、やはり太っ腹でした。
今回の騒動のお詫びにと、王宮内で作られた新しいお菓子をお土産にたくさんくれるんだからね。
思わず満面の笑顔で国王ミハエル様と握手を交わしたよね!
その後、国王ミハエル様の指示で宰相様から魔族討伐の報奨金と、強請った土地の権利書と地図を無事に手にして、私達は宿へと戻って来た。
「本当に王室お抱えの料理人は優秀だよね。アディライトが作ってくれたお菓子も美味しいけど、これも最高だもん。」
今夜の食後のデザートは、国王ミハエル様がお土産にくださったマフィン。
アディライトの作ったものと遜色ないほどに、国王ミハエル様からお土産にと貰ったマフィンは美味しいものだった。
さすが、王宮の手作り。
「うふふ、ディア様、リリスさんが王宮で出される料理やお菓子のレシピを手に入れたので、これからご期待ください。えぇ、直ぐに全てのレシピを習得して見せますとも。」
「え、本当に!?」
アディライトからの、嬉しい報告。
私の目が輝く。
レシピを無断で得るのは犯罪?
何を言います、その証拠もないのだから犯罪とはなりません。
「はい、このアディライトに全てお任せ下さい、ディア様。王宮で出されるものより美味しいと思っていただける食事とお菓子を提供させていただきますので。」
「アディライト、明日からのお菓子も楽しみにしてるね。」
頼もしいアディライトからのお言葉。
これから先の、私の美味しい料理とお菓子ライフは約束されたね。
ホクホク顔でマフィンを食べる。
「リリスの忍び込み能力は素晴らしいわ。」
王宮の厨房へ忍び込み料理のレシピを盗んできた行為はいけない事なのだが、バレていないからリリスを国王ミハエル様も罪には問えないもの。
完全犯罪である。
「んー、それにしても私が思ってたよりものすごく大きい家だなぁ。」
マフィンを齧りながら眺めるのは、今回の魔族討伐の褒賞に国王ミハエル様から下賜されたお屋敷の間取り図。
3階建てであるその屋敷は、部屋数もとても多い。
国王ミハイル様からいただいた屋敷は、いつでも引っ越せるとの事なので明日にでも見に行こう。
「家具も新しく色々と揃えたいし、庭もあるみたいだからいろんな種類の花も植えたいかな?うーん、明日から忙しくなりそう。」
新しい私の家。
皆んなと楽しく暮らす、この街の拠点となる家だから拘りたい。
暮らしやすい家にしたいよね。
「この屋敷の部屋数なら、新しい子達を迎える事も可能かしら?」
ずっと、考えていた。
この街の拠点となる屋敷を得たら、新しい子達を家族として迎えようと。
「ーーー・・新しい奴隷を、ディア様はお求めですか?」
コクヨウが私の顔を覗き込む。
「そのつもりだけど、コクヨウは反対?」
「ディア様のお望みなら新しい奴隷の購入も構いません。ですが、新しい奴隷の子達ばかりを可愛がるのだけは嫌ですよ?」
「ん、分かってる。」
新しい子達の事も可愛がるけど、コクヨウ達を蔑ろにする気はない。
等しく、皆んなが大事だから。
「ふふ、やる事がいっぱいで、色々と大変になるね。」
皆んなとの未来に想いを馳せる。
明日以降、どんな出会いが私を待っているだろうか?
期待に胸を弾ませ、就寝。
翌日、美味しいアディライトの朝食を食べてからさっそく新しい私達の拠点となる家へと向かう。
「ふぁ、大きい。」
国王陛下であるミハエル様の大叔父さんが住まいにしていた屋敷は、管理人の手によって隅々まで綺麗に掃除がされていた。
私にはもったいないぐらいの、それは立派なお屋敷である。
「ようこそ、お越しくださいました。わたくし、当屋敷の管理を任されております、ビルドと申します。」
「妻のサリナでございます、ディアレンシア様。」
「お屋敷の管理、ご苦労様です、ビルドさん、サリナさん。」
最初に管理人の夫婦に挨拶。
優しそうな夫婦だ。
管理人と言っても、定期的に屋敷の掃除の人出をギルドへ依頼を出したりするだけの事らしいけど。
屋敷がこんなにも広いから、掃除には人出がいるもんね?
「ディアレンシア様が引っ越されて来るまで、お屋敷の管理はお任せ下さい。」
「夫と2人で最善を尽くします。」
「頼みます、2人とも。」
心強い言葉だ。
無事に挨拶を済ませた私達は、屋敷の中へと足を踏み入れる。
私達が最初に見て回るのは水回りから。
「わぁ、お風呂、広い!」
広いお風呂場を見た私は、大はしゃぎ。
幸せ過ぎる。
ご機嫌のまま、他の部屋へ。
間取り図によると、一階はお風呂とトイレ、キッチンがあり、広い食堂と談話室と書斎。
二階・三階からは客室と主寝室。
どの部屋も豪華の一言。
「さすが、王族が住んでた家だわ。主寝室にもお簡易的でもちゃんとした風呂があるなんて、素晴らしすぎる。」
豪華な屋敷に溜め息しか出なかった。
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