第53話 フィリアとフィリオの武器
ディオンはMPが多いから、魔法系のスキルを数個は付与したい。
となると。
「鑑定、経験値倍増、マップ、気配察知、危険察知、状態異常耐性、体力回復上昇、魔力回復上昇、攻撃力上昇、防御力上昇、身体強化、精神耐性、詠唱破棄、思考加速、弓術、体術、光魔法、土魔法、が私がディオンに付与したいスキルの候補かな?」
ディオンにスキルの候補を伝える。
このスキルなら主にディオンは私達の後方支援をメインに戦ってもらう事になりそうだね。
「それで構いません。全てはディア様の心のままに。」
どこまでも私ファーストなディオンの返答。
・・これ、私が死ねって言えば、笑って頷きそうな気がする。
やや顔を引き攣らせながらディオンや他の子達に理不尽な命令をする気はないけど、きちんと気を付けないといけないと心のメモに大きく書いておこう。
「・・・うん、まぁ、ディオンがそれで良いなら、スキルをこのまま付与しちゃうね。」
よし、気にしたら負け。
私はこれ以上、余計な事は何も考えない。
無心で目の前のディオンにスキルを付与していった私。
それ結果がこれだ。
名前:ディオン
LV4
性別:男
年齢:68
種族:妖精族
隷属:ディアレンシア・ソウル
称号:寵愛されし者
HP:460/460
MP:930/930
スキル
生活魔法、風魔法、鑑定、経験値倍増、マップ、気配察知、危険察知、状態異常耐性、体力回復上昇、魔力回復上昇、攻撃力上昇、防御力上昇、身体強化、精神耐性、詠唱破棄、思考加速、弓術、体術、光魔法、土魔法
よし、完成。
これでディオンは後衛タイプになったね。
敵へ私達の後ろから攻撃するのと、味方への回復や支援を期待したい所。
弓術
弓を扱う者の技術向上。
光魔法
回復系魔法。アンデットに対して、攻撃にもなる。
土魔法
土を操る魔法。
「ディオン、他にも何か欲しいスキルがあったら遠慮なく言ってね?その都度、スキルを増やすから。新しいスキルは、レベル上げの時に試してみて。」
「分かりました。この力は、ディア様の為に使います。」
「・・・ははっ、ありがとう。」
目を逸らす。
ディオンや他の皆んなの私への崇拝は、一体、どこまで続くのだろうか?
「なんか、とても不安だわ。」
これから色々と、私が皆んなの修正をしていかないといけないのかも?
多少の問題は残るが、これで一応はディオンの強化は終わった。
「まぁ、ディオンの強化はこれでお終いね。次はフィリアとフィリオの番。」
さくさくと次へ進めよう。
「ディオン、悪いけどフィリアとフィリオの2人と場所を代わってくれる?」
「かしこまりました。」
一礼したディオンがその場所を退く。
代わりにフィリアとフィリオが私の前に来るんだけど。
「・・・やっぱり、跪くのね。」
躊躇なく、フィリアとフィリオの2人も私の前に跪く。
全員がそんな2人のことを見ても、なんの疑問にも思わないのがとても怖い所だ。
「うん、まぁ、良いや。じゃあ、2人はどんな武器が欲しい?」
「「・・・。」」
私の問いに、2人は顔を見合わせる。
「・・武器。」
「・・メイス。」
「へ?武器は、2人共メイスが良いの?」
「「(こくり)」」
頷くフィリアとフィリオの2人。
ふむ、メイス、か。
メイスと言えば、確か長い棍棒のような武器だったよね?
「2人は何かメイスに思入れがあるの?」
「・・両親。」
「・・使ってた。」
「なるほど。」
だから、2人もメイスが良い、と。
「分かった。フィリアとフィリオの武器は、メイスにするね。」
「「・・ありがとう、ございます。」」
うん、うん、たどたどしくも嬉しそうにお礼を言う2人の為に頑張って作っちゃうよ。
可愛い2人の事を抱き締めたいけど、もう少し私に慣れてくれるまでの我慢。
「さて、2人の武器を作りますか。」
まず、2人が望んだ武器、メイスのイメージをしつかりと固めていく。
どんな形が良いだろうか?
メイスは、打撃用の武器だったはず。
あっ、メイスの先の球状の頭部に、棘をつけてみたらどうだろうか?
「うん、それが良いかも。」
メイスの色は、それぞれ金と銀とか?
それなら、メイスの色はフィリアが金で、フィリオが銀のイメージかな?
「よし、」
そうと決まったら、2人の武器をさっそく作ってしまおうか。
頭の中に作りたいメイスのイメージを思い浮かべ、魔力を流し込んでいく。
そして、完成したのがこれ。
メイス(金)
レア度:
機能:破壊不可、所有者制限、HP自動回復、MP自動回復、状態異常付与、重力軽減
製作者:ディアレンシア・ソウル
メイス(銀)
レア度:
機能:破壊不可、所有者制限、HP自動回復、MP自動回復、状態異常付与、重力軽減
製作者:ディアレンシア・ソウル
おぉ、出来た。
うむ、凄くカッコよくて満足な出来。
2人の武器の、完成です。
「フィリア、フィリオ、2人の武器が出来たよ。どうかな?」
2人に、出来たメイスを手渡す。
もちろん、メイスの金がフィリアで銀がフィリオだよ。
「っっ、私、の、メイス。」
「・・・僕の、武器。」
手渡す私からフィリアとフィリオの2人がメイスを大事そうに受け取った。
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