第14話 魔法石と武器強化

スキルのおかげで、記帳もなんのその。

記入を済ませてしまう。



「ありがとうございます。では、こちらがお客様の部屋の鍵になります。もし、お出掛けになる際は、鍵をフロントに預けて下さい。」

「分かりました。」

「さっそく、お客様がお泊りになる部屋の方へご案内いたしますね。お客様の部屋は、3階になります。」



女将さんに案内され、階段を上がりたどり着く部屋の前。

ドアを開ければ、まず広いリビングが私を出迎える。



「・・・広い、ですね。」

「ふふ、私どもの自慢の部屋ですから。お客様がお休みになられるベットがあるのは、奥の部屋になります。」



ふむ、日本の、広い1LDKかな?



「で、こちらの扉の先は、トイレとお風呂となりますね。」



2つあるドアを女将さんが指差す。

おぉ、お風呂。



「お風呂は、直ぐに入れますか?」

「はい、お風呂には直ぐに入れますよ。お湯を沸かす、魔法石の使い方をお教えしますね。」



・・・・魔法石?



「あの、魔法石って何ですか?」

「あぁ、お客様は魔法石を見るのは初めてですか?」

「はい、辺鄙な田舎から出で来たもので。その魔法石ってものを初めて聞きました。」

「では、お教えしますね。」



女将さん曰く。

魔法石とは、魔力を込めた石だと言う事だった。

その力を使い、お風呂の湯を簡単に沸かしたり、トイレの洗浄や灯を楽に付けられるらしい。



「へぇ、便利なんですね。」

「えぇ、ありがたい事です。魔法石の使い方は、お風呂は石に触れるだけでお湯が沸き、トイレは洗浄なとが可能です。部屋の灯もオン・オフが触れるだけで可能なんですよ。」



ーーーーなんて、便利グッツ!

グッチョブだ。

魔法石の開発者へ、ひっそりと心の中で喝采を送った。



「ふふ、とても便利ですよね?初めて魔法石を使う方は、全員が驚き、感心するんです。」

「えぇ、とても便利だと驚きました。」



これで、この世界での私の素晴らしい平穏ライフは保たれる。

元日本人の私としては、お風呂もトイレも清潔なのが一番大事な事だもの。



「お客様、他に分からない事や質問はありますか?」

「いえ、大丈夫です。」

「では、また何か分からない事や質問がありましたらフロントにお越しください。お食事は、1階のフロント奥にありますので、9時までにそちらでお願いしますね。」

「分かりました。」



宿の食事もとても楽しみだ。

失礼します、と、部屋から出て行く女将さんを見送る。

そして、私は肝心な事を忘れていたのを思い出す。



「ーーーーさて、食事の前にお風呂に入りたいけど・・・。」



・・・そう、新しい着替えが無いって事を。

困った。

今日来ていた同じ服を着たくは無いしーーーー。



「・・はぁ、失敗した。」



レベル上げが楽しくて、着替えの事をすっかり忘れてたよ。

私のミスだ。



「・・・今日は、クリーンの魔法を使って我慢するしか、ない、よね。」



がっくしと、大きく肩を落とす。

何で忘れてた、私は!

宿に泊まる事自体初めてだったから、浮かれてたんだろうな。



「・・・はぁ、明日は、朝一番で必要の物を買いに行って、その後で、またレベル上げね!」



森へは『転移』で飛べば良いし。

冒険者登録は、レベルがもう少し上がったらするつもり。

不安要素は少しでも無くしてかなきゃ。



「まず明日する事は、買い物をしてからレベル上げ。ーーーー明後日からは、情報集め、かな?」



予定を立てていく。

明日、必ず買い物へ出掛ける事だけは誓い、お風呂場へと足を進めた。

ーーーー最後に、宿の食事はとても美味しかった事をここに明記しておきます。





名前:ディアレンシア・ソウル

LV21

性別:女

年齢:16

種族:人族

称号:世界を渡りし者、神に見守られし者

HP:1420/1420

MP:1050/1050

スキル(一部隠蔽中)

言語理解、空間収納、鑑定、経験値倍増、マップ、気配察知、危険察知、隠蔽、状態異常耐性、体力回復上昇、魔力回復上昇、攻撃力上昇、防御力上昇、身体強化、精神耐性、全属性魔法、詠唱破棄、武器作成、思考加速、剣術、体術



ユニークスキル

創造魔法




これがこの世界1日目の私のスーテータスだ。

異世界転移2日目。

朝の目覚めは、すっきり。

朝食も、それは美味しく頂きました。

さて、次はーーーー



「ーーーーまずは、自分で作った武器の強化をしていきますか!」



昨日の狩でけっこう私のレベルも上がり、魔力量も増えて込められる量も増えたからね!

では、さっそく。



「まずは、スキルの『武器作成』を強化してーーーー」



イメージする。

スキルの武器作成で、新たに武器の強化が出来るように。



『スキル『武器作成』を強化しました。』



頭の中で、アナウンスが鳴る。

よし、完成だ。




武器作成(強)

イメージした武器を作成する。

一度作った武器も、新しく強化する事が可能。



「っっ、やった!」



無事、これも成功である。




「よし、さっそく、昨日作ったレイピアの強化をーーーー」



魔力量800と、武器に色々な付与のイメージを込める。

そして、出来たのはーーーー




レイピア

レア度:希少レア

機能:所有者制限、HP自動回復、MP自動回復



作成者:ディアレンシア・ソウル




これ。



「ーーーおお、私のイメージ通り!」



やったね!

これで、狩りの効率が良くなるはず。

後は、おいおい魔力量を増やして武器を強化していくだけだ。

ーーーー新しい武器の完成です!

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