第3話
僕が通っている女子校は、登校日の土曜の後半は委員会活動や校内美化活動とかになるので、
土曜最後のうちのクラスの美化活動は屋上庭園の小さい方の花壇の雑草取りになってた、
監督で女性の副担任の河合先生の指示で軍手と小さい鎌を装備して、花壇へ向かう、
作業分担はクラスの仲良しグループでも構わなかったので、もともと怜香ちゃんの友達だった
瑞希(みずき)ちゃんと加奈(かな)ちゃんを加えた4人での作業になった、
分担先の花壇の縁石に2人づつ向かい合わせでしゃがむ様に座り込んで作業する。
制服のまま作業するのでしゃがみ込むと直接下着が砂利の縁石に当たったり、
スカートが広がって下着が見えちゃたり、スースー寒かったりするけど、
制服のスカートだから仕方ないし屋上には、先生を含めて女子しか居ないので問題ない。
「ふうっ、この時間でとりあえず最後か、まっ私この後、部活有るけど、そういえば
怜香と牧野さんはこれから服買いに行くんだっけ?」
と正面に座りこんんだ瑞希ちゃんが、聞いてくる、
瑞希ちゃんは髪型がショートヘアで全体的にはボーイッシュな印象の娘だ、
部活も陸上部に所属していて、将来のレギュラー候補でもある。
「いいな~、私も行きたかったな~。」
すると、
「瑞希ちゃん、私も文芸部の活動あるから、一緒だよ、きっと、そのうち4人で遊びに行けるよ。」
と瑞希ちゃんの幼馴染で昔から親友の加奈ちゃんが答える。
「もし、部活終わる時間が合ったら、私と一緒に帰ろう。」
そう加える、
加奈ちゃんは、前髪を揃えた髪の長い女の子で瑞希ちゃんとは対照的な
おとなしい感じの娘だ、どちらも可愛い娘だけど。
しかし、みんなは寒くないのかな?
実は僕はミニのスカート寒くて、
さっきは体操服のスコートだったのでジャージのズボンを履けたけど、
今はスカートなので履けないし。
あと、気になるのは2人の制服のスカートの中で
活動的な瑞希ちゃんは、カジュアルなリボン付きの、
フロント部分が薄いスカイブルーのチェック柄パンツで、
おとなしい加奈ちゃんは可愛いさくらんぼ柄のフロントプリントのパンツが
制服の短いスカートの中から覗いていて気になってしまう、
そんな事を気にして、少し作業を休んでいると、怜香ちゃんが
「ねえねえ、二人とも聞いて、郁ちゃんてっ、一枚もスカート持って無いんだよ、
私服もショートパンツとかハーフパンツばっかりで」
えっ!
「ちょっと、怜香ちゃん!」
すると、瑞希ちゃんが反応して、
「うそっ、高校生でスカート持って無いの、今時に本当なの?」
「本当、だって、遊びに行った時に箪笥やクローゼットの中に無かったもん!」
「なんで、スカート持って無いの?」
僕はしぶしぶ
「だって、スカート嫌いなんだもん、女の子みたいで、それにヒラヒラして
落ち着かないし、スースーして冬とか寒いし。」
「女の子みたいって、男の子志望か!しっかり女の子じゃん」と
制服のスカートを覗かれたので、慌てて足を閉じる。
ちなみに制服のスカートは普段履けていても、常識すぎてノーカンらしい、
ミニなのに~。
「でも、今度の学校のオリエンテーション様に今日スカート買うんだよね~。」と怜香ちゃん
実は来週の金曜日に県内の近くの自然公園を借り切って、学年の各クラスの恒例の親睦会がある、
公園で親睦を深める為に遊んだり、キャンプ会場を借りて調理や食事などをする学校行事なのだが、
本来は原則制服参加なんだけど、私服でも一様、スカートなら参加OKになっていて、
私服で参加する子が多い(というかカジュアルな私服での参加が殆ど)。
「ううっ、女子校のスカートの伝統てっ理不尽だ~、やっぱり制服でいいよ~」
制服のスカートも本当は嫌だけどいつも履いて慣れてるし、
制服以外にスカート履きたくないので抵抗する。
「ダメだよ、大体皆私服だし、叔母様もこの機会にスカート揃えなさいてっ言ってたし、」
叔母様とはうちの母さんの事だ、
「じゅるっ、なに!その美味しい展開、スカート嫌いの女の子の初スカートとか私も部活をサボって付き合いたいな~」
瑞希ちゃん・・・
「初めてじゃないし、一度だけ私服も履いた事あるもん!」
「あのクローゼットのワンピの事だよね、アレはドレスみたいで普段着れないよ~」
怜香ちゃんの言ってたワンピとは退院の際に女性の看護師さん達からプレゼントされた
ワンピースの事で実は初スカートだったりする、それ以外は着たこと無いけど。
「瑞希ちゃん、揶揄うのは悪いよ~、瑞希ちゃんだって昔はスカート履かなかったでしょ、」
と加奈ちゃんがフォローしてくれる。
「それって?」
「実は瑞希ちゃんも小学生まではスカート嫌いで、履かなかったんだよ、いつもショートパンツか
履いてもショートパンツ付きスカートとかばっかりで、中等部に入ってからだよね、履くようになったの」
「ニヤニヤ」
「藪蛇だ~今は普通に履くもん、」
「取り合えず、私が責任を持って、可愛いの選ぶから、楽しみにしてて」
と怜香ちゃん。
「途中経過ヨロ~」
とまあ、そんな話題で雑草取りの美化活動は進んでいった、でも女の子が数人揃えばだけど
実は瑞希ちゃんは女の子の日だったりするらしい、終わりかけらしいけど、一様部活あるので目立たないのを使っているみたい(凄い)、僕はまだ詳しく知らないけど、
それをおくびにも出さない女の子てっ凄い。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます