NEXCL 再世女神の超神譚  設定集

daidroid

第1部設定集

AP設定集

 AP


 アーマードプロモーターの訳


 大戦初期に日本の斑鳩重工が開発した“PCや既存センサーに過度に依存しない機動兵器“をコンセプトに作られた。

 当時の戦争はECM技術が異常に進歩しており戦争には常にHPMハイパワーマイクロウェーブが戦場全体を覆い電子機器やセンサー類を含んだ兵器が無力化されつつあった。


 APの基となった初期型兵器は強力なECMを遮断するブラックボックスの中にPCを入れ、ほぼ全てのセンサーを人体物理センサー(人体工学を参考に人体の感覚に合わせた電子部品不必要な物理的なセンサーでありECMでも誤作動しない)を取り入れた兵器だった。


 だが、人体物理センサーを入れた事で人間感覚を基に運動性や機動性も持たせる事に向いている事と人工知能ではECM下ではわずかに残っている非人体物理センサー(電子部品センサー)部分の影響による人口知能の誤作動のリスクが現れる事が判明した。

 機体側には網膜投影システムがある。

 また、翼を持たない人間にスラスターを繊細に瞬時に操作させる為に疑似感覚システムを搭載している。


 そこで人間を制御パーツとして人間の動きを兵器化する事を取り入れAPは完成した。

 APは空で戦闘機の様に戦う戦闘機形態と陸で戦車の様に戦う人型形態を使い分け戦う事が基本である。

 腰には戦闘機時と人型時の重心を変える為の重心変化装置、腰部、背部には武器を格納するマウントハンガー、武器の出し入れと簡易的な操作可能な副腕、動力は核融合炉(腰部に搭載)、駆動系は鋼筋という収縮に富んだ特殊なワイヤーを巻いた束、装甲材は軍用セルロースナノファイバー(炭素繊維装甲)などを使用している。


 初めて作られた基礎機AP“T1”(トルーパーワン)は基礎設計の段階から高い汎用性と拡張を想定した作りとなっており”改造する事が前提”の機体となっている。

 上記のコンセプトもありAP開発はT1を母体(ベース機)に開発され世界各国で様々な機体へと派生した。


 なお、トルーパーシリーズは改造母体として定着し現在はT4まで存在する。

 最新のシリーズになるに連れ現代に合わせた最新技術が使われている。

 だが、だからと言って旧シリーズが性能負けしているわけではなくネクシルはT3を母体にしているが地球統合軍の制式採用機の1つであるワイバーンMkⅢはT4を母体にしているが性能差はネクシルが上だ。

 基礎機であるTシリーズの開発コンセプトはあくまで基本機能の向上と簡便なカスタマイズ性と更なる拡張性の追求である。


 T2〜3と4の差別点は改造がし易い、基本機能が優れている、拡張し易いと言う差だけだ。

 その程度の差異では性能面で致命的にはならず改造次第でいくらでも埋められる差である。


 寧ろ、最新鋭よりも型落ちの基礎機の方が安く済み改造次第ではT4と互角に渡り合えるのが現状だ。

 戦場市場では最新の基礎機よりも型落ちしたT3を買う傾向が高く、兵器会社では在庫のT3もしくはT2を大々的に販売しており基礎機市場の7割を独占している。

 なお、T1はそれ以降の機体とは違い空中での人型機動戦闘が出来ない仕様になっている。

 現代戦では殆ど見られなくなっているが低練度紛争などでは今でも使用されている。




 ◇◇◇




 ネクシル


 T3を母体に開発した機体であり謎のOS TSが搭載されておりそのOSは開発されたものではなくある日突然、変異した変異型のOSである。

 その影響からか機体に理想的な構造や概念をデータとして入力すると機体そのものが変質し理想的な機体になってしまうロジカライズシステムと定義できる機能が存在し“理想機”とも呼ばれていた。

 この時点(物語の15年前)で既に第3世代並みの性能を手入れていた為、ディーンコルスは勝手に第3世代APと呼んでいた。

 OSには自我がありOSが認めた搭乗者以外は拒む。


 また、時折未知の技術や歴史の陰に葬り去られた真実などを開示する事もありアクセル社はその情報ソースを使い戦後急速に発展した。

 アクセル社はOSの解析を行う過程でエレバンの存在を知りアクセル社はエレバンに対抗すべくNPを作る。

 それと兼ねてOSが指定したパイロット アリシア アイを使いOSの解析も始めた。


 当初の機体性能はバランスの取れた高い水準を持っていたがアリシアがジェットステップを取り付けてから高い運動性と機動力を重視し更にアリシアのスキル使用後、本機もスキルを使用するようになりスキルを利用した慣性を無視した運動性と機動性を獲得しネクシレウス アストとなった今では高い機動性とアリシアの身体能力を極限まで活かす為に運動性を重視した接近戦主体の機体に変わっている。


 ロジカライズシステムにより搭乗者に最適化された機体に常に変化するようになっている。

 また、本機には神代 シンが設計、開発した“量子回路”も搭載されている。

 生物の魂に極めて近い量子存在的な回路でありこの回路が器ならTSは器の中身に相当する相互不可避的な存在。


 量子回路にはWNを利用して量子的な認識を利用して限定的な物理現象を発生させる機能があり反重力を操作により獲得した“飛行能力”光の事象を操作した“光学砲”時空間操作により転移する“転移戦術アサルト”物体の時間を操作する事で高速移動を行う“高機動戦術ネェルアサルト”などの現象を発生させている。

 スキルを科学技術で限定的な再現をした回路とも言える。

 スキルと違い、発動の確実性と安定性、使用の簡略化が為されているが回路の負荷限界が存在し上限以上の力は発揮できない。


 また、TS搭載機は搭乗者保有スキルの使用とTSとパイロット間のスキル共有が可能でありスキルの使用に関しては搭乗者と変わりなく扱える。

 また、これらの機体システムにより搭乗者のスキル能力を増幅する事も出来る。

 TSによるスキル使用によりTS搭載機には内蔵火器の積載に必要性がなく、神光術などで迎撃する事などが可能。


 TS搭載機とその搭乗者は量子的に繋がりがあり搭乗者のステータスがTS搭載機の基本スペックとして量子的な補正がかかるPSG(フィジカル ステータス グラント)と言うシステムが搭載されている。(搭載者の筋力が強ければ、その分機体の膂力が上がる)

 このシステムを応用する事で搭乗者の武装や鎧等の投影する事でAP用の武装や鎧を追加装甲として装備し各種能力を付与し実体化できる。(また、任意で鎧の装甲値を高次元化する事で機体の可動性と運動性を損なわない装着も可能、ただし、その際の追加装甲としての装甲値は低下する非実体化モードもある)

 さらにTS搭載機と搭乗者はWNにより相互間に繋がりがあるため、タイムラグ0で機体の操作が可能であり既存APを超える反応速度を見せる。



 シンのテリスはロジカライズシステムによりシンの戦闘スタイルに合わせオールラウンダー、フィオナのゼデク接近、乱戦を主体として装甲値と機動力を高め、リテラのメルキは高い射撃性能を持つ為に高性能光学センサーとレーダーに加え安定した狙撃をする為に機体全体の姿勢の安定性が高く、空中であろうとあらゆる立地であろうと高いパフォーマンスの狙撃が出来るように各機体は変化している。





 ◇◇◇




 ワイバーン

 ローゼンタール社が作成している主力AP

 現代戦に合わせた砲撃戦主体のカスタマイズと拡張性を有した機体。

 統合軍の主力の大半を占めている機体。

 砲撃の主体とした姿勢安定性と腕部の反動処理が極めて高く無改造でも極めて完成度が高い事から軍の機体としても統一し易いと言う傾向がある反面、高い完成度が仇となりテロリストの主戦力にもなり易い機体となっている。

 ベース機であるTシリーズの更新が行われる度に最新モデルが現れる長寿モデルの1つだ。




 ◇◇◇





 水連

 斑鳩重工が作成した主力AP

 主に日本や東アジアで使われる事が多い。

 扱い易く、バランスが取れた機体構成でありアジア系の人間に合わせて筋力パラメーターは低めに設定されているがその分、機体の繊細な動きを可能とし他のAPより人体物理センサーが多く人間に最も近いAPと言える。

 既存のAPの中でも高い操作性と精密さが評価され武術家肌の軍人からは「自分の体と遜色ない調和の取れた機体」として高い評価を得ている。




 ◇◇◇





 ルシファー

 大戦中に作られたT1ベースの対AD戦闘用AP

 高いペイロードと重装甲、耐久力を併せ持ち4枚羽からなるフレキシブルアームによる防御に加え、精神感応波(WN)技術の応用で心理兵器(サイキックウェポン)を実装した初の機体。

 心理兵器効果範囲の前では如何に強靭な精神を持っていても自害衝動に駆られ自殺するようになっている。

 これに耐えられるとすれば人外レベルの強靭な精神力が必要とされる。

 本来は全方位の一定範囲の敵に対して有効な兵器でありADを射程にいれる事が困難であると言う事で実戦使用はほとんどされなかったがあまりの危険性からカイロ武装局で厳重に管理されていた。

 サレムの騎士が使用した際はポインティングキャノンにより指向性を持たせ射程の問題が解消されている。


 また、基本設計から派生機も存在し心理兵器は搭載していないが高いペイロードを活かし内蔵火器による高火力機となったルシファー オルタナティブが存在する。(搭乗者 ツーベルト マキシモフ)

 なお、ルシファー オルタナティブは後にファザーにより改修を受け、サイキックフォースフィールドシステムを組み込まれる。

 基礎設計者はオラシオ ボルドスキー




 ◇◇◇





 オラシオ

 オラシオ ボルドスキーの基礎設計を基にアセアンが開発した高性能量産機

 運動性と追従性、機動力、高出力を高いレベルで実現した機体。

 量産機の中では最高峰とも言える仕上がりの機体ではあるが操作性が既存のAPよりも悪く、高コストでありベテラン仕様の機体として知られている。

 機体の特色から「人間の限界を最大限活かす機体」とも呼ばれ高出力による加速(人型形態時)は人間がギリギリ耐えられるレベルで10~12Gとも言われており戦闘機形態はそれ以上とされる。

 その為、ダイレクトスーツの耐G機能だけではなくコックピットにもオプション化された耐G機能が盛り込まれている。

 オラシオ ボルドスキーの日記には「人間の性能を極限まで活かした最高の機体を仕上げたい」と言う彼の思想ロマンがこの機体を設計に繋がっているらしい。

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