ゾンビーって何!
美幸達はスーパーで買い物をしていると後ろから悲鳴が聞こえた。とっさに、子どもの手を引いて自分の方に寄せた。そして声がした方を見た。
「!?」
そこにいたのは、怪物がいた。
その怪物は、赤黒く人の形をしていて所々ドロッとしている。
美幸はすぐ子どもを抱いて逃げようとしたが、大泣きして足に必死にしがみつく子どもを抱っこするのは容易じゃない。
怪物は、こちらを見ていた。ゆっくりこちらへ手を伸ばしながら来るのを見て、美幸は(子どもだけでも逃がさないと!)と思い、子どもを足から引き剥がし持っていたマザーズバッグを怪物に投げつけた。
怪物は、バッグが当たった衝撃で避けた。そこにすかさず美幸は、蹴りを入れて怪物は倒れた。そして、怪物は蒸発するように消えた。
大泣きする子どもを抱っこして投げつけたマザーズバックを拾う。回りを見渡すと、何事もなかったかのように行き交う人達、美幸は不思議に思っていると、後ろから声をかけられた。
「あの、大丈夫ですか?」
振り返ると、人の良さそうなおばさんが心配そうにこちらを見ていた。
「え、あ、はい!…あの、今さっきのって…」
美幸が、怪物の事を尋ねると、おばさんは不思議そうにさっていった。
美幸は、買い物を終えてスーパーを出るとまた後ろから声をかけられた。
「あの、すみません!今さっき怪物倒しましたよね?」
美幸は、ビックリして振り向くとショートカットの女性で子ども手を引いていた。
美幸は、自分たち以外にもあの怪物を見た人が居たんだ!と思いはい!と答えた。
「あの、さっきの怪物を一緒に倒しませんか?」
女性は財布の中から名刺を出した。
美幸は名刺を受け取り見る。
《日本政府 安全管理機関ゾンビー討伐係
斎藤 佳奈子》
「斎藤佳奈子と言います。宜しくお願いします!」
佳奈子は美幸に自己紹介をした。
「あ、はい!菊池美幸です。宜しくお願いします!…あの、今さっきのって、何ですか?」
美幸は、佳奈子に怪物の事を聞いた。
「あれは、【ゾンビー】と言う化け物です。何故か、倒したあとはゾンビーの存在したこと事態周りは覚えていないんです。」
「ゾンビー?ゾンビじゃなくてですか?何で私は覚えているんですか?そもそもゾンビーって何なんですか?」
美幸は、佳奈子に矢継ぎ早に質問する。
「ゾンビじゃなくて【ゾンビー】です。それにゾンビーを覚えている事は特別なんです。【ゾンビー】と言うのは、私達ゾンビー討伐係の中でも謎何です。ただ、ゾンビーは私達人間を襲って来ます。私達ゾンビー討伐係は、周りの人達には記憶に残らないですし、気付かれない、そして感謝されません。それでも私達は、ゾンビーから人を守っています!守っていることを誇りに思っています!…興味があればこの番号に掛けてください!」
佳奈子は去っていき、美幸は貰った名刺を握り締めながら去っていく佳奈子の後ろ姿が見えなくなるまで見ていた。
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