『同窓会』

やましん(テンパー)

『同窓会』

 『これは、すべて、あからさまな、フィクションです。』




 一通の、メールがきておりました。


 すでに、一般社会からの絆は、とっくに切れていて、年賀状なんてものも、馴染みのある業者さんから、ぼろり。と、くるくらい。


 そりゃまあ、あなた、170歳ともなれば、そういうものでしょう。


 ところが、人類の寿命を、たちどころに、急激に伸ばすという、信じがたい新薬の登場が、革命をおこしていた、のである。

 

 まあ、なんせ、10つぶほど、ていき的に飲んだら、寿命が最低50年は伸びるのです。


 さらに、飲むと、100年くらいは、軽く延びてしまうのだあ。


 ものすごく、お高いか、と、いうと、そうでもないのでありまして、ひとびん、5000ドリムときました。


 ところが、これ、お薬ではなく、健康食品なのです。


 政府と財界、とくに、医学界は、パニックになりました。


 政府は、危険性が高い正体不明の薬物として禁止にしようとしましたが、肝心の既知の危険物質がなにも出てこない。


 なにせ、あなた、大概の病気もなおってしまうことから、経済界もまた、下に上に左に右に、賛成反対に分かれ、大騒ぎです。


 製薬会社は、なんとかして、間違いを見つけようと必死になりました。


 つぶれてしまいますから。


 病院では、処方できないので、これも、大問題になりました。


 病院にかからないで、その『くすり』を飲んだ方が、圧倒的に良くなるのです。


 全世界の政界が、大混乱になりました。


 年金の支給が、不可能になりました。


 医療保険は破綻です。


 働きたい人が増えすぎて、良い面もありましたが、労働供給が増大しすぎて、逆に失業者が溢れました。


 でも、あまり、たべなくても、もう、よくなっていたのです。


 大気があれば、生きて行けるのです。


 社会の構造が、ひとが、200年も元気に生きるという形には、まだ、なっていないのですから、しばらく、混乱はします。


 しかし、さらに、不気味な、異変が起こっていたのです。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 


 中学卒業、150年だかなんだかの、記念の同窓会。


 集まったのは、異様な宇宙生物ばかりだったのです。


        👾

 

 

 

 


 

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『同窓会』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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