あなたに出会ったのは間違いだったのだろうか
のん
第1話 登校日
紗理奈side
「おっはよ〜!」
「おはよ!朝からテンション高いね、紗里奈w」
私の名前は栗本紗理奈(くりもとさりな)。可愛いものやオシャレが大好きなどこにでもいる普通の女子高生。
そして、今隣で歩いているこの子は西原優紀(にしはらゆうき)。幼馴染みで何でも話せる私の大親友!あだ名は優ちゃん!
「えへへ、優ちゃんと同じ高校受かって良かった〜!高校でもよろしくね!」
「こちらこそよろしくね!紗理奈勉強頑張ってたもんね」
「優ちゃんが教えながら一緒に勉強してくれたおかげだよ!ありがとう!」
私は少し、少しだよ?人より学力が低くて公立の高校に受かるかどうか不安な状態だった。
それでも優ちゃんと同じ高校に通いたくて優ちゃんに勉強を教えてもらいつつ、受験前に予定を詰めに詰めまくり猛勉強をした。
その結果自己推薦ではダメだったけど普通受験ではギリギリ合格することができたのです!
あの喜びは絶対忘れない!でも5教科の合計点数は聞かないで…
「早くクラス割見にいこ!一緒なクラスだったらいいね!」
「うん、そうだね!」
志龍side
「あーダル」
「登校初日から何言ってるんだよ、龍」
「朝苦手なんだからしょうがねーだろ」
自己紹介とかそういうの面倒だから簡潔に。
俺の名前は荒川志龍(あらかわしりゅう)。隣に居るこいつは幼馴染みの桐生来人(きりゅうらいと)。以上。
マジで学校とかどうでもいい、高校の登校初日だから何だよ。マジでだるい。
「それにしてもマジでその状態で登校するの?おかしくて仕方ないんだけどwあはははw」
「うるせー。面倒なことに巻き込まれたりするよりマシだ」
何で隣のこいつがこんなに笑っているのかは、俺の見た目。
中学で色々あったから訳あって前髪を目が隠れるほどに伸ばし顔を隠している。世の中で俗に言う「陰キャ」を演じている。
「だから学校であんまり話しかけんなよ、お前と関わっているとせっかく影薄くしてんのに目立つ」
「友達に対して酷いなぁ、まぁいいよ、俺は翔たちとつるんでるよ。でも学校終わったら遊びに行ったり龍の家でだべったりするからね」
翔(しょう)というのは俺たちの共通の小学校から友達のことだ。
「はいはい、校門近くなったしもう行けよ」
「わかったわかった、じゃあまた後でな」
そう言って来人は走って行き校門を潜り抜けて行った。案の定アイツとすれ違った女たちがカッコイイだの何だのと騒いでいる。まぁ普通にイケメンだからな。
でもそういう女のイケメンだと騒いだり男の取り合いで揉めたりイケメンに媚を売ったりといった面倒ごとが俺は大嫌いだ。
「あーダル」
また愚痴を吐きながら俺も校門を潜った。
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