【投稿停止中】幼馴染に彼氏ができたので絶縁して後輩マネージャーと付き合うことにしました

蟹肉ソーセージ

出会いと別れと告白と___

第1話 告白と裏切り

僕こと胡桃沢奏(くるみざわかなた)には幼馴染がいる。彼女の名は香織美緒(かおりみお)。僕にとっては大切にあたる人だ。美緒とは小学生の頃からずっといっしょにいて、高校生になっても変わらず良い関係を築けていた。美緒の変化に気づけば一番に言って頼みごとを言われればやったりもした。でもまさか、この関係が崩れるとは思いもしなかったのだ…

ーーー

場面は変わって教室内。友達のいない僕と美緒は席が隣同士の為、放課後になっても話し続けていた。そんな時、美緒から予想外の言葉が発せられた。


「ねぇ奏。私この後校舎裏に呼ばれてて…怖いからついてきてくれないかな?」


校舎裏に呼ばれた…?それはもしや告白では?いや、決まったわけじゃないし、ついてきてほしいと言われたからにはついていこうかな?


「うん。わかったよ、でも僕はどこかに隠れてるからね?」


「やった!ありがとね!」


美緒は嬉しそうに笑顔を浮かべた。


「じゃあ早速…行こっか?」


そう言って美緒は席を立ち校舎裏へと向かっていった。もちろん僕もその後ろについていく。他愛もない話をしているとあっという間に到着したため僕は近くの木の後ろに隠れた。


「ごめん!待たせちゃって…」


「ううん。全然いいよ。それで話って何?」


相手の人が来たのだろう、美緒は彼、枢木秋人(くるるぎあきと)と対話を始めた。


「あ、えっと、そのね…ぼ、僕と、付き合ってください!」


秋人君(年下だから君読みでもいいよね?)は顔を赤らめつつも頭を下げて告白をした。


「……うん。いいよ。」


それに対し美緒は告白にOKを…した…?え?


「……嘘…でしょ…」


なんと、美緒は告白にOKしてしまっていた。その時、僕の中にどす黒い感情が湧き、脳内を支配する。


「えっ、ほんとに!?嬉しい…嬉しいよ!ありがとう!」


「ううん。こっちこそ嬉しい。これからもよろしくね。」


「はい!」


秋人君は嬉しそうにぴょんぴょんと跳ねていた。美緒は嬉しそうにその姿を見ていた。僕はいても立っても居られなくなり、その場を駆け出した…


「……裏切られたって言うのかな。これ。」


少し走ったところで止まり、息を整えながらも事の顛末を受け入れようとした…のだけど、これがなかなか難しいんだよね…美緒は誰とも付き合ってなかったから、もしかしたら僕のことが好きなのかなって思ってたんだけど…恥ずかしながら、そうではなかったみたいだった。


「……明日から、どの面下げて会えって言うんだろ。」


美緒に合わせる顔がなかった。その時、スマホに一通の通知が届く


『ごめんね、今日は秋人と帰るから。明日から朝一緒に行けない…私がいなくてもちゃんと起きてね?』


通知にはそう書かれていた。つまり僕は、美緒に…幼馴染に見捨てられたのだ。


「……情けなさすぎるでしょ。これ…」


美緒を取られた事がショックで、僕は遂に泣きだしてしまった。あぁ、僕はこれからどうすればいいんだろう…学校だと間違いなく一人になるよね…部活に顔を出しに行けないや…


「……まぁ、いっか。美緒…ううん。香織が僕を捨てたに違いないんだ…だったらもう、秋人君の為にも関わらない方がいいのかも…」


教室に戻ってカバン取ってこなきゃ…あぁ…辛いなぁ…生きている意味を失った気がするよ…

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