Seg 31 震撃せよ、満たすべきは青き胃の腑 -02-
「むぐ~!」
ユウは口の中の物を
「んぁ、どうした、ユウどん?」
みっちゃんは、ユウがある一点を
今いるレストランは駅前ということもあり、
「あー、ここ一ヶ月で急に増えたのう、この手のニュース」
みっちゃんがコーヒーをすすりながらニュースを聞く。
「では、現場のリポーターに
リポーターは、ドローンをスマホで
テロ事件だ
人に見えない、
不思議なことに、アヤカシはカメラなどの機械を通しての
たとえ、
そのため、世間では
みっちゃんは、ニュースを立ち上がって
「あれがどしたんユウどん?」
「むっむゅん!」
口の中が食材で満員状態なのを
ゴクンッと音を鳴らして
「みっちゃん……あの
ユウが身を乗り出してテレビ画面を指差す。
「んー?」
アヤカシ
生放送で現場
「あっ! ほら、あれ!」
ユウの指がテレビ画面の
「あれ、ミサギさんじゃ……?」
「はあっ!?」
放送された
と、次の
「あ……」
「あ~あ……ミサギどん、やってしもうとる」
「?」
みっちゃんはやれやれといったため息を
「た、大変お待たせしましたぁ~。こちら、4種のチーズインハンバーグとデミグラスチーズインハンバーグ、ビーフプレミアハンバーグ、ミックスグリルハンバーグ、温玉のせ和風おろしハンバーグになりまぁす……」
店員もプロ意識と
両手で持ったミックスグリルハンバーグの鉄板をテーブルにそっとおろし、そのまま左右の手は
食べ終わった料理の皿が
「では、残りの品も持ってまいります」
「やるのぉ……あの店員さん」
ものの数十分で一流店員として
「わーい! いっただっきまーす!」
先ほどまでのニュースがどこかへ
今まで食べた品数を見ても、
「……ホンマ、おいしそぉに食うのう~」
できたて熱々の料理は、鉄板にしたたる
しかしながら、ユウは
――まあ、
と、みっちゃんはぼんやり思いながらユウを
そんな時だ。
◆ ◆ ◆
「あ、すまん。ワッシのスマホじゃ」
みっちゃんがポケットから取り出すと、スマートフォンの画面には木戸からのメッセージが表示されていた。
タイトルは、木戸らしい事務的なもので、現状報告と
「あ~……やっぱりのう」
「おーあひはほ、ひっひゃん?」
ユウは、半分に切ったハンバーグを
無防備に
「丸すぎやぁっ!」
ツッコミ精神から思わず
みっちゃんは、
口の中の物を急ぎ目に
「何これ? い……づ、な? 漢字ばっかりで読めないよ?」
言われて、みっちゃんはミサギに注意されたことを思い出す。
義務教育が当たり前の中、ユウは兄であるヒスイとあちこち旅をしていた根無し草だったのだ。
学校へ通う
今、ユウの知識は、園児
「なあ、ユウどん……今度、
みっちゃんはため息を落とした。
改めてスマホをタップし、
「これはな、木戸はんからのヘルプの
サングラスで見えない表情が、
メッセージタイトルにある『
「さっき、生放送でニュース流れとったろ?
「え、でも――」
「せや、今回のは、ミサギどんと木戸はんの
スマホから
「あの
「えっ……!?」
ユウの表情が
「みっちゃん……」
「こりゃ急がなあかんヤツや! ユウどん、悪いが――」
「ねえ、みっちゃん……」
「どしたんや!? まさか、またニュースに――」
「みっちゃん……戦えるのか……?」
「……………………は?」
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