Seg 28 鳴きし虫はかく喧しく -03-
しばらくして、ダボダボのTシャツを着てユウが
自身からふわふわと上る白い湯気を
「ありがとうございます、助かりました。このシャツも洗ってお返しします」
黒いシャツは、ご当地ヒーローのグッズらしい。
ユウが見上げると、
「いつでもいいから……また来て」
「うん、また来るよ!」
彼の
「ほう……!」
「
「シャツ…………気に入ってるから……それだけ」
照れているようには見えなかったが、それでも
「ところでユウどん、
みっちゃんが身分証明を見せてくれとせがむ。
取り出したユウも
「お、不備なんてキレイさっぱし無くなっとるの~♪」
「え?」
みっちゃんの言葉に思わず
身分証明を
「これ、『×』なのが不備なんじゃないの?」
「おー、これはな、『
「……なにそれ?」
「……あんな、身分証明書に書かれとるのは、生物学的な性別やのうて、社会
「?」
「んー……じゃけえの、昔は男と女の二つだけやったんやけど、今やったら……男は男やけど実は女や~って人とか、そうでないときとかあって――」
説明されたが、あいかわらずみっちゃんの説明が
「……まあ、ユウどんがもうちょいおっきくなってからな」
説明を
「なんだよ、
「そう風船になるでないよ。そやつが説明
アタイらは、今回そこに書かれる内容の
「おっと、
言って、
「さあさあ、それよかあんたは
「はい、ありがとうございます」
「かたじけないで、
「あんたはおせっかいすぎるのを治しな!」
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