お菓子を大量に作るよー!

 朝そーっと起きて準備をしたら、ご飯を作る前にお部屋にブランコを作ろう。今日は追加のお菓子を作らなきゃだから、みんなが遊べるようにブランコを作っておこうと思ったんだよね。


 みんなが落ちないように、籠みたいにして……どうやって揺らそうかな。でもきっと乗った時に揺れる気がするね。揺れなかったらその時に考えれば良いかな。材料を出して良く思い浮かべる。


「錬金!」


 材料が光り、光が収まるとブランコが出来ている。お部屋の中が遊具だらけだけど、まぁ良いか。みんながにこにこ楽しそうに遊んでいるのを見ているのはとっても大好きだから、狭くても気にしないんだ~!

 ついでにバングルのお部屋にも作っておこう。最近バングルのお部屋に居て貰う事が増えたから、遊び道具は必要だよね!


 ブランコが出来たから、朝ごはんを作ろう。作ってあるおにぎりと卵焼き、ウィンナーを焼いて簡単に食べちゃおうかな。


 焼いていると、みんなが起きて来た。


『ぴよっ!? ハル、これなにぴよー?』


「ふふっ、それはブランコだよ~。でも先にご飯を食べてから遊ぼうね」


『ぴよっ!』


『楽しそうぺん!』


『ぼくもやってみたいこん!』


 みんな早く遊びたいみたいだから、テーブルに早く準備しちゃおう。準備が出来たらみんなでご挨拶をして食べ始める。


 みんな食べながらもソワソワしているのがとっても可愛い。ささっとご飯を食べたら、みんなにブランコの説明をしてあげる。


 まずはライチが乗ると、優しく揺らしてあげる。


『きゃー、ゆらゆらしてたのしいぴよっ!』


「みんなで仲良く順番にして遊ぶんだよ~?」


『くまっ!』

『ぴょん!』

『ぱんっ!』

『ぴよっ!』

『こんっ!』

『ぺんっ!』


 みんな元気に跳ねながら良いお返事をしてくれたので、私はお菓子を作ろうかな。まずはベリーのうさぎ耳クッキーを作ろう。


(900枚!? き、気が遠くなるわ……というかそんなにいるの!?)


 うーん……あまりの多さにドン引きだよ!? どうしようかなぁ……しかも私1人でそんなに売れるんだろうか……。


 あっ、でも作っておいて余ったら、クラフティア王国でお店を開いた時に使えるかな。時間経過がないアイテムボックスって素敵!


(よし、覚悟を決めて500個ずつ作ろう! ベリーの耳は1000個だけど!)


 ひたすら大量の材料を出して錬金スキルで作っていく。さすがに、1回の錬金で100枚ずつしか作れないので、何回も繰り返し作っていく。


 ベリーの耳を作るだけで1時間くらい掛かったよ……錬金スキルがあって良かったけれど、さすがに疲れたから休憩しよう。

 今日1日かけてのんびり作ろう。お茶の錬金ボックスから冷たいアイスフルーツティーが出たので、それでちょっと休憩にしよう。


 みんなの遊んでいる様子を見ながらお茶にすると、ブランコはみんながそれぞれ優しく揺らしてあげていて微笑ましい。でも、揺らしてあげるのもぽよん! と体当たりで揺らしてあげているんだけどね。


 アイスティーを飲んで少し休憩したら、今度はシフォンのしっぽクッキーを作ろう。


 材料を出して、シフォンのしっぽを思い浮かべて錬金を繰り返す。うん、しっぽもかわいいね。この可愛さに癒されながら作るから、なんとか作れそうな気がしてきた。


 その後もライチのアイシングクッキーとバニラのアイシングクッキーを作ったら午前中いっぱいかかってしまった。


 そろそろお昼ごはんにしよう。今日は簡単にBLTサンドを出してご飯にしよう。飲み物は温かい紅茶にしようかな。


 準備が出来たらみんなにクリーン魔法を掛けてテーブルに乗せてあげて、ご飯を食べよう。


『ハル、どうくま?』


「うん、なんとかクッキーは作り終わったから、後はくま焼きとパンダ焼きの生地とアイスを作ったら終わりかなぁ」


『大分進んだぴょんね!』


「うん、さすがに錬金スキルがあっても大変だったよ~」


『ふふっ、さすがにあの量じゃ大変だと思うこん』


『たくさんだったぴよー』




「うんうん、さすがに疲れたよ~。でも、残ったらお店を開いた時にも使えるから良いかなと思ったんだよね~」


『なるほどぱん』


『そうぴょんね~』


 お昼ごはんを食べたら、今度はくま焼きとパンダ焼きの生地を作ってアイテムボックスに仕舞っていこう。

 これも大量なので、錬金スキルで生地を作ろう……混ぜてたらいつまで経っても絶対終わらない。材料を出して、錬金していく。


 生地が出来たら、次はアイスを大量に作るぞー! これで最後だから頑張ろう!

 材料を出して、また錬金していく。これは500人前がどれくらいなのかが分からないので、材料が足りるだけ作っておこう。


(ふぅ……なんとか終わったかなぁ)


 なんとかおやつの時間くらいには全部終わらせる事が出来た……さすがに疲れたよ。おやつとお茶の錬金ボックスから取り出すと、みんなもお茶にするみたいなので、みんなの分のおやつとお茶も運んでからこたつに入って休憩する。


『ハル、お疲れ様くま~』


「ふふ、ありがとう。やっと終わったよ~」


『やったぴょん! お疲れ様ぴょん』


「明日は屋台の設営があるみたいだから、商業ギルドに行ってくるよ~」


『くふふ、もうすぐだから楽しみなのぱん』


「うんっ、明後日だもんね。とっても楽しみだよ~」


『ぼくらもお手伝いするこんよ』


『ライチもやるぴよー!』


『ぼくもやるぺん!』


「うん、みんなもお手伝いお願いね」


 とりあえず、今日やる事はなんとか終わったのでのんびりしよう。


 明日はまずは商業ギルドに行って説明と場所を聞いたら、設営に行かなきゃいけないみたいだ。屋台をやるなんて初めてだから、とっても楽しみでわくわくしちゃう。


 みんなには何をお手伝いして貰ったら良いんだろう? 手がないから持ち運んだりお金をやり取りできるわけじゃないし……うーん……。


 思わず、近くに居たバニラをじーっと見つめる。頭の上に小さいトレーを置いたら……運べる?


 バニラが頭の上にトレーを置いて持ってきてくれる所を想像してみる……。


(か、かわいいっ!! 絶対に可愛いよね!)


 軽くてみんなが運びやすいトレーを考えてみよう。やっぱり丸の方が可愛いかな~……木のトレーを作ってみようかな。


 こたつのテーブルに小さめの木材を出して、薄めのトレーを思い浮かべる。


「錬金!」


 木材が光り、光が収まると思い浮かべたトレーが出来た。


『ハル、それは何ぺん?』


「ふふっ、みんなにどうやってお手伝いして貰おうか考えてたんだよ~。これを頭の上に乗せて運ぶのはどう?」


『やってみるぺん!』


 そういうと、バニラの頭にトレーを乗せてあげると、意外とバランスよく乗せられるみたい。バニラがやっていると他の子達もやるというので、みんなで試してみる。


(ダメ元でやってみたものの、意外と落とさないで運べるんだね。特殊スライムっていうか、うちの子達すごい!)


 次はトレーの上に物を乗せて運べるか試してみると、これも意外なほど安定して運べている。


(まさか運ぶのが出来るなんて、凄い! しかもすっごく可愛いっ!)


 みんなトレーが欲しいというので、みんなの分を作って当日お手伝いして貰う事になった。運んでくれるだけでもとっても助かるし、何よりお客さんが嬉しいと思う。だって、絶対可愛いんだもん!


(可愛すぎてきゅんきゅんしちゃう!)


 みんなのお手伝いも決まったので、そろそろお夕飯を作ろうかな。今日はかつ丼とお味噌汁にしよう~。今日は豚肉じゃなくてオークカツのかつ丼にしてみようかなぁ。

 材料を出して、錬金スキルでささっと作っちゃおう。


 錬金スキルですぐに出来たので、テーブルに準備してみんなもテーブルに乗せてあげて一緒に食べよう。


『このかつ丼ジューシーで美味しいくまっ!』


「ふふっ、さすがひぃろ。よくわかったね、今日はオーク肉のかつ丼なんだよ~」


『なるほどくま』


 みんなで美味しくご飯を食べたら、お風呂に入ってブラッシングをしてもふもふタイムにしよう~!



「明日は商業ギルドでお話を聞いたり、設営があるから一日忙しくなっちゃうんだよね」


『そうくまね~。明後日お祭りだからしょうがないくまよ』


「うん、だからみんなはどうする? ここのお部屋で待ってる?」


『バングルのお部屋にいるぴょん』


 みんなもバングルのお部屋にいると言ってくれるので、お昼ごはんも出しておこうかな。


「じゃぁ、バングルのお部屋にお昼ごはんも置いておくから、みんなで食べてね」


『分かったこん!』


『のんびりしてるから、何かあったら呼んでぺん~』


「うん、ありがとうね」


 みんなをもふもふっとむぎゅむぎゅっとすりすりっとして、おやすみなさい!

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