水宝石の採取
そろそろ一旦海から上がってお昼ごはんにしよう。近くにタルトがいたので声を掛ける。
「タルト、先に上がってお昼ごはんの準備をするから、みんなにご飯だよーって声かけて貰えるかな?」
『任せてぱん~!』
そういうと、タルトがみんなの方へ泳いでいく。私は海の中を歩いて砂浜へ向かっていく。海から上がったら土魔法で作業台を置く。
バングルのお部屋に入ればすぐだけど、せっかく海でお天気が良いからどうせならお外で食べたい。椅子とテーブルも作ろうかな。
準備が出来たら、お昼ごはんを作ろう。今日はみんな沢山動いてお腹が空いていると思うから、がっつりとしたご飯にしようかな。
(あっ、ロコモコにしよう!)
材料を準備して錬金しちゃおう。いつもお代わりしているから、今度はライチのも少し大きくしようかな。5個思い浮かべてロコモコを作っちゃおう。
「錬金!」
材料が光り、光が収まるとロコモコが全員分出来ていた。後はスープもさくっと錬金しちゃう。お茶はアイスティーにしよう。
テーブルに準備した所でみんなが帰って来た。
「みんな、お疲れ様」
『ハル~、見つからなかったぴょん』
「うん、私も見つからなかったよ。だから、ごはんを食べたら朝シーモールを倒した辺りに行って海に入ってみようと思うんだ~」
『それはいいぴょんね』
『ライチもみつけたいぴよー!』
「ね。水宝石ってキレイな気がするものね。みたいよね~!」
『ぴよっ!』
みんなにクリーンを掛けてテーブルに乗せてあげて、一緒にご挨拶をしてご飯を食べ始める。
「今日はハンバーグと目玉焼きを乗せたロコモコだよ~」
『美味しいくま!』
『ハンバーグだけでも美味しいのに、一緒に食べるともっと美味しいぴょん!』
『ハル、もっと食べたいぱん~!』
「ふふ、はいどうぞ」
私のを少し分けてあげる。美味しく食べて貰えて嬉しい。みんなの分も少し大きくしてあげようかな。
『今日はいっぱいあって嬉しいぴよ!』
「ふふ、今日からライチも大きくしたんだよ。足りなかったらまた大きくするからね」
『ありがとぴよー!』
みんなが食べ終わったら、お片付けをして北の方に歩いて行く。シーモールのいる辺りに着いたので、準備をして海に入っていく。今度は水宝石が見つかるといいなぁ。
みんなで水の中に入っていくと、またキレイな景色が広がった。
「水の中とっても綺麗でステキだね~」
『ふふ、一緒に来られて嬉しいぴょん!』
『ハルも一緒にさがすぴよー!』
「うん、私も一緒に海の中に入れて嬉しいよ!」
『がんばるぱん~!』
みんなそれぞれ探し出す。私も海の中を歩いて下を見ながら探していく。
浅い場所にはなかなか見つからなかったので、少し深い所へ向かってみる。1時間くらい探した所で、視界の端できらりと光った気がした。
(あっ、何か光った?)
光った方へ向かってみると、砂の上にきらりと光る宝石を見つけた。そっと取って鑑定してみる。
水宝石:地球ではアクアマリン。水色のとてもキレイな宝石。
(やっと1個見つけたよ~!)
水宝石ってアクアマリンだったんだね。しかもカットもされているみたいなので、とてもキレイだ。宝石のカットをしなくても綺麗だなんて、あいかわらず不思議な世界だね。
そ、そういえば……私ったら鑑定あるんだから、水宝石の場所を矢印出して貰ったら良かったんじゃない!?
(なんで忘れてたのー?!)
鑑定スキルを発動してみると、視界に矢印が沢山出てきた。
(えっ? そんなにあったの?!)
今通って来た方を向いてみてもちょこちょこ水宝石がある矢印が出ている。私の探し方が下手だったのね。
気を取り直して、矢印が出た所を探して水宝石を次々採取していく。うん、早く気が付けばよかったね。矢印を頼りに歩いていると、後ろでびりっ!! と音がした。振り返ってみるとちょうどぽふん! とドロップするところだった。
(一体何に襲われたんだろう……?)
『ハルっ、危ないぱん!!』
「えっ?」
タルトの声に顔を上げると、目の前に大きな口がっ?! 思わず目を瞑ると、びりっ! と音がした。
恐る恐る目を開けると、アイテムがドロップしている。
「び、びっくりした」
『ハル、大丈夫ぱん?』
「うん、シールドに弱めの雷を纏わせておいたから大丈夫だよ」
『良かったぱんよ~』
『ハル、雷強くしてぴょん!』
「えっ?」
『ハルのシールドの雷も強くしておいた方が良いと思うぱん』
「う、うん……」
シールドの雷を強くする。
『ハルをいじめるなんて許さないぴょん!!!』
「えぇぇ?! ベリー気を付けてね??」
『任せるぴょん!』
(いやいや、倒してじゃないよ? 倒したし!?)
そう思ったら、周辺にサメみたいなのがいっぱいウロウロ泳いでいた。
『ハルをいじめちゃダメぴよー!』
『だめくまよー!!』
(わぁ……みんなの気合が凄い)
沢山泳いでいるサメが次々ぽふん! とドロップに変わっていく。みんなの本気が凄い。私はさすがにサメが怖くてなかなか動けないでいたら、あっという間にみんなが倒してくれた。みんな怪我がなくて良かった。
さすがにドキドキしたので、少し海から上がろう。みんなも一緒に上がってお茶にする。ちょっとほっと一息つきたいので、おまんじゅうと緑茶にしよう。緑茶でほっとしたい。
海から上がって、飛ぶこたつを出してみんなでこたつに入る。
「すごい数がいたね。びっくりしたよ~」
『ハル、怪我しなかったぴょん?』
「うん、大丈夫だったよ。みんなありがとうね」
『よかったぴよー』
みんなにおまんじゅうと緑茶を出して一緒に食べる。温かい緑茶を飲んでちょっとほっと一息つけた。そういえば、さっきのドロップは何だったんだろう?
アイテムボックスからドロップ品を出してみる。討伐記録と青い宝石だった。
アイオライト:低級の付与が出来る。
「わぁ、さっきのサメからのドロップの宝石で低級の付与が出来るのだって」
『それは良いくまね~』
『もっと倒すぴょん?』
どれくらいあるんだろう? 確認してみると、30個くらいあった。水宝石は20個くらいだった。
「30個くらいあるからもう良いんじゃないかな。水宝石は20個くらいだね」
『分かったぴょん』
「この後はどうしようか?」
『まだ海の中で探すぴよー! ライチ見つけられなかったのぴよ』
「そうなんだ。じゃぁ、一緒に探そうか」
『やったぴよ!』
今度はライチと一緒に探す事にする。飛ぶこたつをアイテムボックスに仕舞ってから、シールドを掛けて準備する。また襲われたら大変なので、雷も纏わせておく。ちゃんと敵に当たった時だけ発動するようにしてある。
今度は入る所から鑑定を掛けてあるので、視界に矢印がいくつも見える。近くにある矢印から探していく。
「ライチ、ここら辺にあるみたいだよ」
『さがすぴよ!』
ライチがぽよぽよしながら探している。
『あったぴよー!!』
「わぁ、ライチあったね。おめでとう!」
『ふふふ、ハルありがとうぴよ~』
嬉しそうなライチが可愛い。その後も一緒に探して水宝石を集めて行く。1時間くらい探した後はそろそろ街に帰る時間だ。
『呼んでくるぴよー!』
ライチが皆を呼びに行ってくれた。みんな揃った所で海から上がると街へ帰ろう。門で手続きをして貰い街の中に入り、冒険者ギルドへ行く。
冒険者ギルドの中に入り、買い取りカウンターでシーモールと水宝石の討伐確認をして貰う。討伐確認を貰ったら受付に行って、手続きをして貰う。
「はい、お疲れ様でした」
受付のお姉さんに手続きをして貰ったので、外に出ようかな。
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