海遊びとにがり作成

 みんなでお昼ご飯を洞窟内で食べてお片付けをしてから、洞窟から外に出る。外に出て、すぐに海があるので、そこで遊ぶ事にする。


『きゃー、楽しいくま~!』


『きゃー、もっとやるぴょん!』


『楽しいぱん~!』


『きゃーぴよっ!』


 みんな楽しそうにくるくる回っている。


(ふふっ、みんな楽しそうにくるくるしてるなぁ)


 今の間に、海水でお塩とにがりを作っちゃおう。海に足だけちゃぽんと入ってから、お塩とにがりを良く思い浮かべる。


「錬金!」


 自分の周りの海水が一瞬光り、光が収まると手の上に大きな瓶に入っているお塩と、瓶に入ったにがりが出来ていた。


『ハル、何を作ったくまままままま~』


「あははっ、ひぃろったら回りながら話すからだよ~」


『びっくりしたくま』


「今はお豆腐の材料のにがりを作ってたんだよ。お塩を作る時に出来るんだ~」


『お豆腐、ハルが食べたがっていたくまね』


「うんうん。もう少し作っておこうかなぁ。遊んでいて大丈夫だよ~」


 そういうと、また波打ち際でくるくる回り出した。


(ふふふ、みんなくるくる楽しそうだね)


 海に来ないと作れないから、もっとにがりを作っておこう。お豆腐食べたい! 揚げだし豆腐、湯豆腐、麻婆豆腐も食べたいなぁ。


 今度はもっと量を増やして錬金してみよう。


「錬金!」


 辺り一面が光って、辺りに大量の瓶に入ったお塩とにがりがぷかぷか海に浮いている。


(えーっと……さすがにやり過ぎた!?)


 ま、まぁ……アイテムボックスに仕舞っておけば大丈夫! ってことでそぉっと大量のお塩とにがりの瓶を仕舞っておいた。


『ハル、大量だったぴょんね』


(ぎくっ!)


「う、うん……ちょっとやり過ぎた……かな? えへへ」


『ふふふ、ハル可愛いぴょん』


「ベリーの方が可愛いよ」


 そう言って、ベリーをなでなでする。


『ライチもなでてぴよー!』 どしん!

『ぼくもくまー!』 どしーん!

『ぼくもぱんー!』 どしーん!


 ばしゃん!


「きゃぁ、つめたっ!」


 色々な所から衝撃を受けて海に転がってしまった。


「びしょびしょだよ~もう。ふっふっふ、みんな覚悟っ!」


 みんなをもにゅもにゅしてあげた。水にぬれているから、いつもとちょっと感触が違うけど、これはこれで気持ちいい。


 いつもと違う感触をひたすら楽しんでから、海から上がってクリーンを掛ける。さすがに服を着たまま海にいると体力を使う……。



 みんながくるくる遊んでいるうちに、お茶の準備をしよう。飛ぶこたつを出して、身体が温かくなるように温かい紅茶にして、ジーンシロップを入れたミルクティーを入れる。


 お茶を入れていると、おやつに誘われてみんなが海から上がってきたのでお茶にする。みんなにクリーンを掛けてこたつの上に乗せてあげる。ジーンティーを飲んで身体もポカポカした所で、お片付けをして街に戻る。



 門番さんに手続きをして貰い街に入って、冒険者ギルドへ向かう。冒険者ギルドでまずは買い取りカウンターへ向かう。受付のお姉さんに依頼達成の手続きをして貰ってから、また依頼票を見に行く。


 明日もまた依頼を受けてみようかなぁ。


『明日も依頼受けるぴょん?』


「うん、受けようと思うけどどうかな?」


『いいぴょんよ~。でも討伐依頼がいいぴょん!』


「うん、分かったよ。じゃぁ、シーモールの討伐にしようか?」


『やりたいぴょん!』


『やりたいぴよー!』


 依頼票を取り、受付のお姉さんに手続きをして貰ってから冒険者ギルドを出る。


 今日の宿を聞いてなかったけれど、どうしようかな。路地に入ってバングルのお部屋に入っちゃおうかな。少し街を歩いてから、路地に入りバングルのお部屋に入る。


『ハル、今日はここに泊まるくま?』


「うん、今日は宿を聞いていなかったし、ここでもいいかと思って」


『ぼくもここ好きぱん』


「うん、のんびり出来るから私も好きなんだ~」


『宿じゃなくて良いと思うぴょん』


「でも、温泉は別だよね!」


『もちろんぴょん!』

『それはそうぴよね!』


『温泉は楽しかったくまね~』

『また行きたいぱん』


「ね~、また行きたいね!」


 やっぱりお風呂と温泉は違うよね! しかし、スライムって不思議だね。あのぽよんぽよんの身体でお水に浮けるし潜れるし……しかも息しなくても大丈夫って本当にすごいなぁ。


 さらに一番思うのが……すいすいーって移動してるけど、あのぽよんとしたスライムの身体でどうやって泳いでるのー?!



「今日はお夕飯何か食べたい物はあるかな?」


『丼物食べたいくまー!』


「お、ひぃろは丼物ですか~」


『豚汁食べたいぴょん!』


「ベリーは豚汁ですね~」


『どっちも食べたいぱん!』


「タルトはどっちも食べたいのか~」

 

『ケーキが食べたいぴよ!』


「ライチったらそれはデザートだね」


『ふふふぴよ~』


 丼物が良いって言うから何が良いかなぁ。この前かつ丼は作ったから、今日はオークのお肉を焼いて乗せたオーク焼き肉丼にしようかなぁ。


「じゃぁ、今日はオークの焼き肉丼と豚汁、デザートにケーキにしようね」


『やったくまー!』

『やったぴょん!』

『美味しそうぱん~』

『うれしいぴよ!』


 作業台で材料を出して、まずはオーク肉をタレに漬けておこう。それから豚汁の材料を切ってお鍋で煮ていく。


(そうだ! にがりを作ったから、お豆腐作ろう!)


 ダズとにがり、美味しいお水を出してお豆腐を思い浮かべる。


「錬金!」


 材料が光り、光が収まるとお豆腐が出来ていた。


「やったー! お豆腐が出来た!」


『ふふ、ハルおめでとうくま~』


「ありがとう! 今日の豚汁に入れるね~」


 豚汁にお豆腐も切って入れる。味付けをして完成!



 ケーキは何にしようかなぁ。よし、モンブランにしよう! 材料を出して良く思い浮かべる。


「錬金!」


 モンブランが10個出来た。アイテムボックスに仕舞っておこう。デザートも出来たから、お夕飯を仕上げよう。


 漬けておいたお肉を焼いて、ご飯に乗せたらオーク焼き肉丼の完成っ! お茶は緑茶を入れよう。テーブルに準備が終わったら、みんなにクリーンを掛けてテーブルに乗せてあげる。


 みんなでご挨拶をして食べ始める。オークの焼き肉丼は脂が甘くてタレが良く合っていて、ご飯が進む味だ。豚汁もお豆腐が入るとまた美味しい!


『ハル、この白いのがお豆腐ぴょん?』


「うん、そうだよ。ダズで作っているんだよ~」


『ダズは何にしても美味しいのぴょんね』


「そうだね~」


 ご飯を食べた後は、温かい紅茶を入れてケーキを出す。モンブランを食べるの久しぶりだけど美味しそうだ。


『ぐるぐるケーキぴよー!』


「ふふっ、今日はモンブランだよ。くりのケーキなんだよ~」


『おいしそうぴよー!』


「よし、食べよう~!」


 丼でお腹いっぱいだけど、やっぱり甘い物は別腹だよね! おいしいっ!


『これおいしいくまね~』


『ハル、これ紅茶とも良く合って好きぴょん!』


「うんうん、ケーキには紅茶が美味しいね~」


 日本にいた時も、コーヒーはどうも飲めなかったんだよね。まぁ、それよりも紅茶が好きだったんだけどね。この世界に来ても紅茶も緑茶も美味しく飲めるのがとても幸せだ。


『ハル、これおいしくてすきぴよー!』


『おいしいぱん!』


 みんなで美味しく食べた後は、お風呂に入る。これもボタンを押すと、一瞬でお風呂が沸くから素敵なのです。魔法も錬金スキルもすごいよね。この生活に慣れたら、日本で暮らせなさそうだよ。まぁ、もう戻れないんだけどね。



 お風呂に入った後は、ドライヤー魔法を掛けて乾かしてから、恒例のブラッシングタイムという名のもふもふタイムです!


「ふふふふふ……」


『ハルが……』


『ひぃろ、大丈夫ぴょんよ』


 そうベリーが言うと、私の肩に登ってほっぺにすりすりしてくれた。


「きゃー、すりすり気持ちいい~!」


『ほんとくまね』


『ハルは本当に、ぼくたちのふわふわ好きぱんね~』


「タルト、それは違うの! みんなだから好きなの! そして気持ちが良いのもみんなだからなの!」


 そう言うと、みんな照れてもじもじしている。あまりの可愛さにみんなを抱っこする。


「だって、みんなの事大好きなんだもん!」


『ぼくも大好きくま~!』

『私も大好きぴょん!』

『ぼくも大好きぱん~』

『ライチもだいすきぴよー!』


「ふふふ、みんなありがとう」


 今日もみんなともふもふすりすりして、幸せな気分でおやすみなさい。

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