『メモ帳』

机の片隅から出てきた使い古しのメモ帳。

びっしりと書き込んでいる文字は、今はもう当たり前に頭の中に入っている。

懐かしさにページを捲り思い出す。

怖い先輩に毎日課題を出されて必死に調べていた頃。


怖い先輩はもういない。

代わりに面倒見のいい妻が、今日も俺たちの子を抱いて笑っている。

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面倒見がいい人しか、他人に課題なんて与えません。手間だもの。

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