最強の能力で異世界統一してみた

九条 聡希

第1話 

天暦元年


ここに天嶺国建国を宣言する。

そう俺は玉座に座り高らかに宣言した。


俺の前にはこれまでの旅、戦いで仲間になった十三人の眷属たちや建国に協力してくれた各国の王や幹部たち皆嬉しそうな顔を見て俺もあぁ、ここまできたんだな、そう思っていた。


ここまで支えてくれた者達に感謝しかなくふと目を閉じ今までの事を思い出していた。




どこにでもいる普通の社会人

有名大学は出たものの、就活には失敗し、実家近くの中堅会社で毎日残業の日々。

今日も残業でつかれ帰り道ぼーっとして横断歩道を歩いているとトラックが赤信号を無視して目の前まできた。

危ない! 歩道にいる数人が大きな声をあげたがその時にはもう遅かった。


ドガっと鈍い音が響くと俺は道に横たわり、頭と腹部から血が溢れていた。


暑い、、、

痛みがない、、、


救急車!救急車!そんな声が聞こえてくるが徐々に意識が遠くなって行くと同時に

あぁ、死ぬのか俺、、、

くそっ、もっとマシな人生送りたかったよ

と思っていると目の前が真っ暗になった。

しばらくすると目が覚めた。

目が覚めると真っ白な空間に横たわっていた。

なんだここ?そんなことを思っていると急に巨人らしき男が目の前に現れた。

なんだこれは?そう思っていると

その男が

「はじめまして異界人よ」そう男が言った。

「なんだお前は!」そう言うと

「神に向かってお前とは無礼にも程がある!」といい、睨みつけると辺りに威圧感が漂った。

俺はそれを目の当たりにし完全にびびってしまった。

俺が

「すみません神様」と言うと

「まぁ、よい。汝にはこれからこの世界とは別の世界に転生してもらう」

「別の世界?」

というと

「そうだ、君には転生の権利が与えられている。

そして転生する際の責任者として我が汝の転生を行うこととなった。」


「はぁ、、転生ですか、、」というと

神は、

「そうだ、君にはその権利がある」

俺はまず転生しないとどうなるのか聞いた。

すると神は「しないならば何もない冥土に送られてそこで永遠に過ごすだけだ、骸や骨しかない陰気くさいところでな」

「転生すると?」

「転生するならば何時がいた世界とは別の次元へと送りそこで汝にやってもらいたいことがある。」

「やってもらいたいこと?」

「そうだ。だが今ここで話すことは許されていない。その世界に行けばおのずとわかってくる。ただ何も持たずに飛ばすのは心許ないから我の力を与えてやる。」

そういい悩んでいると

神は

「さぁ、どうする?時間がないぞ、早く決めろ」

そう言ってきた。

俺は今での、人生を振り返り、あんな生き方はもう嫌だ今度はもっとマシな人生送りたい、そう思った。

だから、神に

「異世界へ送ってくれ、そう頼んだ。」

神は

「そうか。そうでなくてはつまらん!」といい

俺に光り輝く球体のようなものをおくり、その光がすっと体の中へ入ってきた


「汝に力を渡した、後は奴から話を聞け」


そう言うと両手を叩くと辺りの景色が真っ白から緑生い茂る森の中にいた。


すると頭の中から声が聞こえてきた。


「ようこそ異世界へ、主人さま」


そう、俺は本当に異世界に来てしまったのだ

そして俺がこの異世界を統一するなんて今はまだ考えもしなかった。


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