第187話

昨日学校を休んだ罪悪感というか今更ながらにやってきた焦りでいつもより早く学校に着いてしまった。

亀谷くんが学校に来るのはいつもギリギリの時間。

その時間まで後20分近く。

良子さんは友達と喋ってて話しかけに行けない、というか学校での良子さんはキラキラで話しかけるに話しかけられない。

取手さんも太田くんも知らない人と話してて、もう完全に地獄にいる俺。

しかも朝の時間帯。

誰とも話さず自席で固まってる俺は浮いてる気がしてならない。

周りからの視線が痛いほど刺さってくる。

なんか身体中が周りからどう見えてるかの恐怖で強張る。

ものすごい泣きそう。

自然と涙が出てきそうなのを堪え、ボッチの聖地トイレへと逃げ込む。

トイレは人が少ないし、ぼっちでいても不自然じゃないのが心の救い。

そくさと個室に入って、とりあえず便器に腰をかける。

もうしばらくここで引きこもるかっと籠城の覚悟を決める1日の始まり。

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