ちっごランド迷宮物語 大ナマズの夢
@Chiggoland_MASA
第1話 黒猫カフカの最初の御挨拶
夜も更けて、静かに窓から夜空をながめているあなた。
こんばんは。異次元世界“ちっごランド”からやって来た黒猫のカフカです。
孤独なあなたの心を癒しにやってきました。
え!孤独じゃない! 明日の出勤の心配をしていただけだ?
それにネコ派だけど夜にいきなりでっかい黒猫は気味が悪い?
いえいえ、そう言わずに、私は身長2mですけど私の住んでいる魔法の国ちっごランドでは、全然チビなんです。
寒さにもめげずにやって来た私の誠意に免じて、まあ、椅子にでも座って…
明日の仕事なんか、どうでもいいじゃありませんか。
テレワークは画面の前だけ真面目なふりをすればいいんです。
え!そんなんじゃ仕事にならない? …まあまあ明日の事は明日心配しましょう。それより、今夜はいっしょに、迷宮世界ちっごランドにでも旅をしませんか?
ステイホームの気晴らしですよ。気晴らし…
ということで、今夜の話はちっごランドに住んでいる大ナマズ族の話です。
え!うな丼は好きだけど、ナマズは好きじゃない?
…んん…文句の多い人ですね。話の中でウナギも少しだけ出てきますよ。食わず嫌いはだめです。って、食べ物の話じゃありませんけど。
ちっごランドの大ナマズにも真面目な悩みがあるんです。まあ、たまには自分の心配ばかりじゃなくて、ナマズの悩みも聞いて下さい。
ちっごランドに住む大ナマズは体長が30~40mほどあり、各地の川や沼に住んでいます。
そして彼らの最も大きなコロニーはちっごランドで一番大きな川チッゴリバーにあります。
コロニーの若きボス(王) ガロンは現状にいつも不満を持っていました。
「陸の上ではチッゴシティのような輝く大都会ができて繁栄しているのに、我々は何万年も川底の泥の中に住んでいる。何故、みんなは平気なんだ!もっと違う世界に行きたいと思わないのか!」
参謀達が口を揃えて答えました。「いえいえ、若き王よ。みんな泥の中が安らげて大好きなんです。なんせ、我々はナマズなんですから。」「そうそう」「安らぐんですよ。」「ドロドロ…が好き。」
……誰もわかってくれない。
ということで猫の語る夢の話です。ややこしい話なんてぜーんぜんありません。ポリポリお菓子でも食べながら、サクサク気楽に聞いてください。
不思議な不思議な物語 … どうぞ、ごゆっくり …
魔法の国へようこそ…
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