召喚された軍師は異世界の救世主 Ⅱ (旧タイトル サモンドスタールジェスト)
白鳥かおる
第1話 前回の粗筋と人物紹介
前作のあらすじ
都心の国立大学に通う桐葉葵は、突如異世界クロノスに召喚され、
しかしアナスタシアは敵の姦計に嵌り、自らその命を絶つ事を選択してしまった。
悲しみの中、中々立ち直れなかった葵だが、元居た世界にいる山口桐葉が転生したアナスタシアだと知り、何処に飛ばされるか分からない覚悟の中で、クロノスへの召喚を果した。
しかも、アナスタシアだった記憶も、桐葉だった記憶もすべて忘れているかもしれない。
手掛かりは、葵の持つ転生の剣の、アナスタシアの居場所を指し示す方角だけだ。
葵を慕うスルーズ・ロゼを始め、パウエルやルーシー。一廉ならない武勇や特技を持つ頼もしい仲間たちが、再び葵の
クロノスの何処かに召喚されたアナスタシアを探し出す、果てしない葵の旅立ちの物語は、ここから始まる。
人物紹介 葵の仲間たち
桐葉 葵 (二十歳)
前回に引き続き物語の主人公。自らは魔力を持たないが、能力者と接することで、相手の能力を向上させ、さらに関連する新たなスキルを会得させる、謎の能力の持ち主。
アナスタシアの兄であるトーマス・ミラーの転生後の姿でもある。
クロノスの世界の何処かに召喚されたアナスタシアを探すため、葵は未知の土地へと旅立つのだった。
マイストールに異世界召喚された、日本国出身。
アナスタシア・マリー・ロマノフ (十八歳)
葵とは相思相愛の間柄である。山口桐葉はアナスタシアの異世界転生後の姿。
物事に真っすぐで、誠実かつ慈愛溢れる性格の持ち主。国民に絶大の人気を博す。ロマノフ帝国皇位継承権第一位の皇女だが、宰相ペトロの姦計に陥り、転生の剣によって命を絶ち、葵の住む日本に転生した。その
スルーズ・ロゼ・ランブルフ (十八歳)
剣を持たせば右に出る者はいないロマノフ帝国最強の戦士。一騎当千のバルキュリアクィーン。
相手の心の声を聴く事が出来て、三日前の記憶までものぞく事が出来る、読心魔法と言うユニークスキルの持ち主。
契約の腕輪から解放してくれた葵に恩義を感じてサーバントになるも、その想いは次第に深い愛情へと変わって行く。
葵のアナスタシアへの思いを知ってもなお、彼に殉ずる心は一途だ。
ゲルマン王国、バルキュリー村出身。
シャルル・ロイ・マイストール公爵 (十八歳)
葵の召喚先の領主。父を殺されて奪われていた男爵領を葵の力で奪還した後、葵との友情が芽生える。
サモンドスタールジェストⅠの後半にロマノフ帝国より独立してマイストール共和国を建国。初代大統領に選出される。ペトロを倒して和解したロマノフ帝国から、四階級特進の公爵位を授与される。隣接するコーデルトールも所領として与えられる。
ミシェール・マイストール 旧姓・ボルジュ (十七歳)
一度言った場所ならリアルタイムに現在の状況を見る事の出来る魔道具である手鏡の使役者。マイストール共和国独立を以て、シャルルとの婚姻を果す。
ハモンド・グリーデン (二十一歳)
アナスタシアのサーバント。ロマノフ帝国屈指の剣豪。明るく爽やかな人柄が印象的。
ルーシー・グリーデン 旧姓エルモンド (十九歳)
シャルル・ミシェールと同じ時、同じ場所(マイストール)で、ハモンドと婚姻をした。
アナスタシアの侍女長で、軍略・経済に長け、剣の達人でもある。
ハル・キリハ (十二歳)
姉を殺され、葵を兄として慕う。少年にも拘らず、類まれなS級魔導師クラスのオールマイティな魔力保持者。そのポテンシャルに底は見えない。身寄りがないため姓を持たない。葵の姓を名乗る事になる。
ゲルマン王国出身
エリーゼ・シーツ (十五歳)
年のわりにハルと同い年くらいにしか見えない。だが彼女もある意味ハル同等の能力の持ち主だ。魔力を打ち消すアンチ魔法の使い手で、ハルの魔力との使い分けや、コンビネーションが期待される。
ギルバート・レビン (十六歳)
彼もまた異世界転生者である。黒崎裕也 元二十一歳の大学生だった。
転移魔法師としての腕はS級。とは言え、転移魔法使いは今知る限りでは彼とハルだけだ。
ゲルマン王国出身。
リンダ・ベルベット (二十一歳)
バルキラー(バルキュリアを
索敵・探知能力に優れ口は悪いが心優しき女性だ。
ゲルマン王国出身
バレッタ・ハイネン (十七歳)
ゲルマン王国第二王女。葵と同じシンクロ魔法使いではあるが、葵と比べるとやや力は劣る。兄であるゲルマン国王に疎んじられ、葵達に帰順している。
ゲルマン王国出身。
ビンセント・ジャン・ウェールズ (二十三歳)
S級の通信魔導師。アルビオン王国の現・女王エリザベートの従兄に当たる王子。性格は内気でおとなしい。ゲルマン王国遊学中に拉致され、助けられた葵たちと行動を共にする。
アルビオン出身。
メリッサ・スウ・ローデン (十四歳)
やたら好戦的なバルキュリア。幼くも剣技はS級シュバリエクラス。
ゲルマン王国出身。
ポーラ・ハマン・リンゼイ (十三歳)
メリッサと同郷のバルキュリー村出身だが、メリッサとは違っておとなしい。秘かにハモンドに恋するバルキュリア。S級シュバリエクラスの剣技を持つ。
ゲルマン王国出身。
それ以外の登場人物(現時点で登場している)
ロマノフ帝国
パウエル・ラルク・ジルベルト大公 (四十五歳)
皇帝不在の今、宰相にして摂政。アナスタシアの剣の師匠。今はA級シュバリエだが、若い頃はS級シュバリエとして名が通っていた。
ジルベルトランドの領主。
ガゼフ・ローレンス
パウエル大公の執事長。
スワトル・ピーター・レブリトール公爵 (四十三歳)
ペトロ討伐の功により、辺境伯から二階級昇格し、連座制で失脚したルクルト―ルも所領とする。元S級シュバリエ。
ロベリア・ハンク・コーデルトール伯爵 (三十五歳)
マイストールに隣接するコーデルトールの領主だったが、ペトロの命を受け、マイストールに敵対した事で、敗戦後マイストールに従属させられるが、シャルルの計らいで従来の地位を約束される。
ドボルジュ
シャルルの配下。弓名人 アーチャーA級
ランド
シャルルの配下。名騎手
ゴメス・ザーランド
シャルルの配下。マイストール屈指の剣豪。准A級シュバリエ。
アルビオン王国
エリザベート・ビクトール・ウェールズ (十八歳)
アルビオン王国女王。従兄のビンセントを兄と慕う。
バース・クーパー(二十六歳)
エディンバラの首領でアルビオン有数の剣の達人。
リノア・バーデン(二十七歳)
エディンバラの軍師でバースの盟友。
ゲルマン王国
シュミット・ハイネン (二十四歳)
ゲルマン王国国王。野心家で手段を選ばない。バレッタを疎んじている。
ゴ ン ド ア ナ 大陸
女王国アスカ
代々女王が国を治める女王国。
ヤマタイ連合
都市レベルでそれぞれに独立した政治形態を持つ国家連合
ヒカル・アオキ(十二歳)
イズモ国のカイザキ郡の少年
アキラ・アオキ(十九歳)
旅芸人をしているヒカルの姉。
コージ・イソベ大(三十三歳)
イズモ国大尉・サキモリ城塞の大隊長の一人。イズモ国五指に入る剣豪。
カズマ・オオガキ(四十五歳)
東イカルガの村長。
ハヤテ・ソガ(三十六歳)
クマソ国中尉でサキモリの中隊長。クマソ国随一の使い手。
シンジ・ヨシムラ(二十六歳)
キビ国少尉。サキモリ小隊の隊長だが、昨年のヤマタイ連合武芸大会の覇者。
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