AIのいる街 ~アンチ・ルサンチマン社会にようこそ~
僕がウツになっても最悪の選択をしなかった理由は、みっつ、ある。
ひとつ。妻や周りの人たちが、僕を助けてくれたこと。感謝を!
ふたつ。ウツになるずっと前から、ウツとウツになる人について理解があったこと。情けは人のためならず、ってヤツだね!
みっつ。ふたつ目と少し被るけど、ウツは誰でもなりうる病気で、自分は良い意味でも悪い意味でも特別な存在ではない、という自覚があったこと。いわゆる、
さて。
実は、僕はその詳細な情景を語るつもりはない。なぜなら、それは他の
だから、僕がそれでも語りたいと思うことは、日本限定の、そして今後半世紀ぐらいまでの、かなり総括的なことになる。
僕を含めたマジョリティが、もともと覗こうとも思っていないマイナーでローカルな場所では、特化AIがギッシリと詰まって働いているだろう。その場所以外では、確かに出来ることは増えてはいるが、それで特に何か効率的な世の中になったとは感じないだろう。ただ、
街並みは、ぱっと見に現在とあまり変わらないだろう。もちろんファッションや駅ビルや携帯デバイスのように確実にビックリな変化をするものはあるが、それは
人間の読者様におかれましては、独裁国家や反社会的集団やブラック企業が優秀な
そのような組織は、ほぼ例外なく「認知バイアスとダブルスタンダード」を持っていて、その処理を
あの国とかあの企業とかあの団体とかの具体的な組織名は、省略する!
続けよう。いま、僕たちを悩ませている様々な問題は、いくつか解決できるかも知れないが、差別や貧困や格差のように、決して無くならない問題も多いだろう。
国家や大企業は
そう。世の中があまり変わらない理由は、結局は、制度や法や慣習、そして人間自身がそうそう変わらないからだ。ネットサービスが躍進するのは、それらとあまり関わりがないためだ。
それでも、僕は、
結局、
そうすると、
いま、自分は困っている。苦しんでいる。傷ついている。そう思っている
僕は自身の経験から、そのナニカを信じることができた。ウツになる前から自分はウツの理解者だった。また、自分は特別な存在ではない「モブ」なのだから、自分の他にも、いくらでもモブの理解者がいるはずだ、と思えた。そして、ほら、そこにも、あそこにもと、僕に差し伸べてくれる沢山の手を見い出すことができたんだ。
そして。
「ルサンチマン」という言葉について僕は、「社会的弱者が社会に対して強い恨み・
ひょっとしたら、「AIに仕事を奪われる」とも思うことさえあるかも知れない。
そんな
悲しいけれど、できなくても仕方ないけど、たいていムリだと、僕は思う。
こうして、社会は、
さあ、アンチ・ルサンチマン社会にようこそ!
さて、次回は。
いよいよ最終回。この章のまとめと、そして、僕が抱く
そしてまた、僕は
アイを知ってほしいから。
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