第10話 禿げたらごめん


 

 主人公達は、牢屋を脱出して魔鉄宮を進んでいきます。


 さて、看守を脅して、倉庫までの道は苦労しなかったけど。


 途中で自害されてしまいました。


 ひぇっ。


 そういうのには耐性なので、目をつぶっておきます。


 その間に死体は、主人公達が隠してくれたみたいですね。


 ふぅー、寿命が五年は縮みました。


 気を取り直していきましょう。

 ここからが、大変です。

 さて、彼らをどうやってナビゲートしましょうか。


 姿を見せて直接案内するという手もあるけれど。


 透明でなくなったら、敵に見つかってしまいます。


 ちょっと考えた私は、彼らの髪をひっぱる事にしました。


 妖精である私は、生き物に触れても大丈夫。相手は透明にならないので。


 攻略対象の髪を引っ張っていきます。


 あっ、痛がってる。


 ごめんね?


 将来禿げたら、私のせいですよね。


 せめてその時は良いかつらをさがしますから。


 察しの良い主人公達は、自分達を手助けしてくれている何者かの意図をくみ取ってくれたみたいです。


 誘導にしたがって歩いていきます。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る