第10話 不意打ち

「パルス構うな、ひょっとしたら罠かもしれないぞ」

「シード隊長そんな事ありませんよ。これは単純に私たちを歓迎しているのですって」

 パルスが前にいる人に向かってユニットの手を振ろうとすると、急に衝撃が走るのを感じ取るのであった。

「一体これは!!!」

「十二時の方向だ。奇襲を受けたぞ。皆、散開しろ」

 パルスは戦車の砲撃を受けたようである。その勢いで、パルス機の機体は倒れてしまった。

「戦闘だ、さあ皆動け」

 シード隊長の指示のもと、お互いの距離の間隔をとる。すると後方から地球連邦軍主力の戦車と、空中支援機の戦闘ヘリコプターが登場するのであった。


「兄弟やったぞ、不意打ちを食らわせた」

「オメガ中隊、今回の戦闘目的は時間稼ぎだ。相手の進軍を止めるようにやってくれ。援軍が到着するまで踏ん張ってくれ」

「そんな事言われなくてもわかっているさ」

 地球連邦軍オメガ中隊のブラッドレー中隊長は、無線相手にそのように向かって喋った。コスモ小隊を相手にどこまでやれるか、腕の見せ所である。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る