学校一の美人生徒会長が偽の恋人役を頼んできたのは、なぜか書記の俺だった件

@mypace3

第1話 始まりの手紙

 突然で申し訳ないが、今朝いつものように学校へ登校したら、下駄箱に手紙なる物を手に入れてしまった。

 すぐに手紙を戻し、自分の下駄箱なのか何度も確認したのだが、どう見ても自分の下駄箱だったのだ。

 どうやら、彼女の居ない俺にも春が訪れそうな予感がします。


「さて、とりあえず手紙を拝見」


 周囲の人に見られないよう、下駄箱から上靴を取るふりをしながら手紙の中を見る。

 気になる手紙の内容は、今日の放課後生徒会室に来て欲しいとの事だった。

 幸い、今日は役員の仕事は無く、特に急な用事もない。

 それに、綺麗かつ丁寧な字で書かれているため、男子生徒のイタズラという事は無さそうだ。


「そうと決まれば、放課後まで頑張りますか」


 いつもより気合いを入れて教室へ向かうが、ふとあの手紙の字はどこか見覚えがあるような気がする。

 それがどこだったのか分からず、諦めて見間違えだろうと自分に言い聞かせた。

 そして、放課後の生徒会室に居る人物を見てすぐに俺は見覚えのある字を思い出した。


「こんにちは、今日も良い天気だね。書記くん?」


 生徒会長の椅子に座って出迎えたのは、学校一の美人と言われる生徒会長の白川しらかわ ゆいだった。

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