21話:2013年、日本と世界の出来事
この年、自民党の安倍政権の元で経済政策「アベノミクス」が始動。1:金融緩和、2:財政出動、3:成長戦略-の「三本の矢」を好感した市場では年初から円安・株高が進み、景気回復ムードが高まった。
特に黒田東彦総裁を迎えた日銀は4月4日、消費者物価上昇率を2年で2%に引き上げる目標を掲げた。大量の国債買い入れで資金供給量を倍増させる「異次元の金融緩和」を決定。
政権交代前に比べ、円相場は1ドル・103円台と20円超も下落し、日経平均株価は一時、以前の約2倍の1万6000円近くまで上昇。ただ、第3の矢である成長戦略の実行は遅れ気味。
デフレ脱却は道半ばで、カギを握る賃金増にも不透明感が残っている。東京都の猪瀬直樹知事が、2012年の知事選前に医療法人「徳洲会」グループから現金5千万円を受け取っていたことが11月に発覚。
二転三転する答弁に反発を強めた都議会各会派はより強い権限を持つ百条委員会の設置方針を決定。追い込まれる形となった猪瀬氏は12月19日、「都政を停滞させるわけにはいかない」として、猪瀬直樹知事が辞職を表明した。
その他、海外での大きな出来事は、米情報機関、国家安全保障局「NSA」が秘密裏に個人の通信情報を収集していたことを、元米中央情報局「CIA」職員エドワード・スノーデン容疑者が暴露。
情報提供を受けた英紙ガーディアンなどが6月に報道。米政府はテロ阻止のためだと正当化したが、批判が噴出。米当局に国防関連情報漏えいなどの罪で訴追された。
その後スノーデン容疑者は、香港からモスクワへ渡り、中南米への亡命を目指し、8月にロシアに一時亡命。ドイツ政府は、10月23日、NSAがメルケル首相の電話を盗聴していた疑いがあると発表。
盗聴された世界の指導者は35人に上るとも報じられた。ケリー米国務長官は「不適切な行き過ぎがあった」と非を認めた。中国政府が11月23日、沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海に「防空識別圏」を設定した。
そして、圏内で、国防省の指令に従わない航空機には「武力で防御的な緊急措置」を取ると警告。日本政府は「わが国固有の領土を含み、全く受け入れられない」と抗議。
ケリー米国務長官も「東シナ海の現状を変えようとする一方的な行動だ」と非難。中国の狙いは、強硬措置で緊張をあおり、尖閣問題で日本に交渉を迫ることになるとみられた。
既に、中国空軍が、その圏内に入った日米の戦闘機に主力戦闘機が緊急発進「スクランブル」をかけたとされる。一方、韓国も12月15日から防空識別圏を拡大した。
その範囲は、日中両国と一部重なる事になった。これにより尖閣諸島の緊張が一気に高まり、この機に乗じ、韓国も防空識別圏を拡大と自己の権益拡大をもくろんだ。
この頃、佐野民子は、英語の勉強して世界で、通用する商社マンにになりたいと夢を語り、CD付きのコンポーネントステレオで英会話入門CDを買って聞いて勉強していた。
一方、弟の良和は、ソフトウェアを勉強して、アメリカのシリコンバレーのグーグルに入社して大きな仕事をして金持ちになるのだとウインドウ・パソコンを中心にソフトウェアの入門書を買って勉強し始めた。
この頃、佐野達夫は、古くなったハイエースをエスティマ・ハイブリッドの新しいモデルに買い替えた。8月の夏休み、奥さんと子供達と東北一周の旅行に出かけた。
8月10日、早朝4時に横浜を出て246号線から首都高速を通り川口インターから東北縦貫道路に入った。那須高原サービスエリアで一休み。その後、1度トイレ休憩を入れて青森インターまで行った。
そして青森市街地へ入りレストランに入り一休みして昼食をたべた。その後、青森港のフェリー乗り場の周辺を散策した。その後、出発して今夜の宿、浅虫温泉の南部屋・海扇閣に入りチェックインした。
運転した佐野達夫と家族も長い旅で疲れ仮眠。その後16時過ぎに起きホテル目の前の浅虫海浜公園を散策。近くに小高い山の様な島が見える。また、海岸の近くでは海釣りしてる人たちでにぎわっていた。
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