4話:中古パソコン売買盛況と佐野の結婚

 その後、マッキントッシュの詳しい人として、横浜市立大学医学部内科医局の佐藤先生がいて、佐野とソフトウェアの使い方を通じて、親しくなっていった。しばらくすると、お互いの信頼関係を築いた。


 そして、横浜市立大学医学部付属病院にパソコンショップのソフトウェアの達人として連れて行き多くの先生方の信頼を得られた。その後、先生方のパソコンに対するニーズを聞いて回った。


 すると、中古マッキントッシュの売買が、良い商売になると考えた。この頃、マック・LC575が、新発売され、買い替える医学生が大勢いた。1995年には、横浜市立大学医学部付属病院を訪問するようになった。


 大学病院の多くの先生に多くの質問を受け、その場で答えたり、答えられないと調べて、お知らせしますと対応して、忙しく、大学病院を動き回った。そして、マッキントッシュ、NEC9800の中古品を買い取り、安く販売した。


 やがて、佐野の名前が大学病院内で広まって、便利屋のように質疑応答を繰り返し、新型パソコンの良さを具体的に説明して、中古パソコンを安く引き取り、それを売り、利益を積み上げていった・


 その後、1996年には、パワーマッキントッシュ7220という高級機が発売された。大学でも稼ぎの良い若手の先生が競い合うようにパワーマッキントッシュ7220を購入した。


 しかし、その値段は、100万円以上するので、若い先生は、買うことが出来なかった。そのため、オプションのハードディスクを古いマックにつけて、使う方法やメモリを増設する方法も先生方に教えた。


 その増設も佐野が、やってあげた。その後も、古いマックを佐野達夫は、数台まとめて現金で購入。この頃には、先生方もスライド作成方法をマスターして、佐野達夫が教えることはなくなった。


 PC9800シリーズでは、データベース3、エクセル、マルチプラン、ロータス1,2,3を使ったデータベースの作り方を一緒に勉強した。1998年には、アイマックG3というキューブ型でディスプレイ一体型のマッキントッシュが新発売。


 その可愛いスタイルで、約18万円と、手ごろな価格で販売され、飛ぶように売れた。佐野達夫は、以前から、仲良くしていた黒田智子と、ついに結婚を決意し、両親に打ち明け、許可をもらった。


 そして1998年の6月、佐野達夫と黒田智子は横浜TKホテルで結婚式を予約。披露宴には65人の参加してくれ盛大に披露宴を開催。その後、伊勢と名古屋、熱海と3泊4日の新婚旅行で帰ってきた。


 その後、1998年10月14日、早朝、証券会社の担当者からNEC株が安いと電話が入り気配値778円で買いと言われ、7千株、成り行き売りを指示し、すぐに545万円買え、残金が155万円となった。


 そこで、預金から345万円を証券口座に送金し600万円にした。1999年3月18日、智子さんが具合が悪いと言い、産婦人科で妊娠とわかり出産予定日が9月20日と判明。


 6月になると、大きなお腹になり、汗びっしょりかいて家事をしていた。8月の産婦人科の診察でで双子であることが分かった。これを聞いた、佐野の母の佐野敦子と黒田の母の黒田弥栄が手伝いに行くと智子さんに伝えた。


 そして1999年9月18日産婦人科病院に入院し男女の双子を出産した。その後、佐野民子と佐野良和と名付けた。そして毎週交代で、佐野と黒田のお母さんが佐野智子の身の回りの世話や家事の手伝いに来てくれた。


 その後、あわただしい毎日となった。智子さんは3人におっぱいを飲ませるために食欲倍増して、よく食べるようになったのは言うまでもない。黒田弥栄さんと佐野敦子が毎週交代で佐野達夫の家に泊まり込みで手伝った。


 やがて2000年となった。2000年7月5日、早朝、証券会社の担当者からNEC株が高いと電話が入り気配値3410円で売りと言われ、全株、成り行き売りを指示し、すぐに売れた。


 この結果、税引き後利益2000万円となり佐野達夫と黒田智子の残金が2600万円となった。5月末には、黒田弥栄さんは、自宅に帰った。その後、双子の面倒は、佐野達夫と母の佐野敦子で手伝うことになった。


 そして、ハイハイしたり、たまに立ち上がったりするようになった。夏になると窓に手をついて伝い歩きするようになりかわいらしさが倍増。笑顔が、最高に可愛いので、佐野一家は、佐野民子と佐野良和の写真を撮りまくった。


 9月20日、1歳の誕生日は、黒田の両親が来て、盛大に佐野民子と佐野良和の1歳の誕生日を祝った。涼しくなって、12月には、少しずつ、子供たちが歩き始め、

たまに失敗して、畳に顔面から落ちると大声で、泣いた。


 初めてのクリスマスパーティーも開いて、2001年を迎えた。双子様に乳母車を買って、地元の神社に、初詣に行き、子供たちの健やかな成長と家内安全、佐野商会の益々の発展を祈願してきた。

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