3話:高級ステレオ、パソコン中古品の販売
その他、ソニー、パイオニア、ナショナルの高級コンポーネントステレオも売買していた。そこ頃、生まれたオーディオ・マニアが中古アンプ、スピーカーだけを別売りし始めた。
それに目をつけ売りたい人が、現れると佐野達夫の運転する車に、黒田智子も一緒に乗り、中古品を売りたい人の家へ行き、上手に交渉し安く買い取り一流品のステレオコンポーネントを買い集めた。
格安で、買いこんだ中古アンプ、スピーカー、アンプ、チューナー、オープンリール・テープデッキ、カセットデッキを、きれいに掃除して、ピカピカにして、設置料金込みで、きれいな中古品として高く売った。さらに昨年から佐野敦子と黒田弥栄が、生命保険と火災保険について保険会社での勉強会に出席して1年かけて代理店の免許を取った。
今年から保険セールスを始めて収益を上げるようになった。保険料の集金には、飯田商会の若手が、バイクで集金し、これも大きな稼ぎとなっていった。1984年12月25日、佐野達夫と黒田智子は、成人した。
父のすすめで、地元の証券会社に口座を開き、自分たちの貯金100万円と父の援助金100万円の200万円を証券口座に入金した。やがて1985年、正月、初詣に行き、相伴繁盛を祈ってきた。1985年3月15日、早朝、証券会社の担当者からの電話で、丸紅株の気配値が301円で買いと助言され、6千株を成り行き買いを指示した。
すると、181万円で買え、投資口座残金が19万円と言われた。PC9801も1985年7月にフロッピーディスク2基を搭載したPC9801VM2、販売価格、41.5万円で新発売。
機能的には、充分に使えるパソコンとなったが、価格が高く販売できない。やはりパソコン本体価格が20万円台に下がらないと、まだ商売にならないと考えた。その後、1986年に入り徐々に日本経済が上向いてきた。
1988年2月、少し安いPC-9801CV21が6月頃から売られ始めた。一方、株の方では、1990年1月4日、朝、証券会社の担当者から丸紅株の気配値が1180円で売りと助言された。
そこで、6千株を成り行き売りを指示すると、売れ、佐野達夫と黒田智子の税引き後利益600万円となった。そして父に借りた100万円を返し、残金が500万円となった。
その後、貯金から200万円ずつ証券口座に送金し700万円にした。パソコンでは、PC9801のソフトウェアの使い方を夜遅くまで勉強し続け使える様になっていった。
1990年9月には使い方をマスター。するとソフトの使い方を教えて欲しいと言う人が、近所に現れ始めた。1991年、飯田商会に来るお客さんにもパソコンの使い方を教えられるようになった。
そのため、中古パソコンが数台売れた。そこで、毎週1回のパソコンソフト使用法・勉強会を開催し月5千円で生徒募集すると10人の生徒が現れた。パソコン使用法勉強会を近くの公民館の教室を借りて始めた。
この時、1人、横浜市立大学医学部の医学生の佐藤君が来て、マッキントッシュとNEC98とどっちが良いかと聞かれ、驚いた。早速、佐野達夫は、翌週、マッキントッシュの情報を収集するために秋葉原へ行き探した。
すると1991年、当時、マッキントッシュSEが発売されたばかりだった。そしてマッキントッシュSE、フロッピーディスク2基付きが2900ドル・38万円、20メガバイトハードディスク付きが3900ドル・51万円。
ディスプレイを加えて一式で50万円から70万円もした。しかし、医学部の学生は、それらを36回ローンで買っていた。しかし、ローンを終える頃には、LC575など、もっと素晴らしいマッキントッシュが現れた。
そのため、以前、購入したマッキントッシュSEを5万円、SE30を7万円で学生同士で売っていた。その中の1台のSE30を7万円で手に入れた。それでも買い替える医学生が多く中古品を医局で現金で買い取った。
そこで、佐野達夫が、高く買い取りますと言い、個々のマッキントッシュの持ち主に買い取り代金を即金で渡した。その後、会社の車にマッキントッシュを乗せて帰って来た。
そのうちに、代表的なソフトウェア、スライド作成ソフト、パワーセーション、パワーポイント、フォトショップ、表集計計算ソフトのロータス1,2,3、エクセル、日本語変換ソフトのワードなどの使い方を教えた。
しかし、ソフトウェアの違法コピーが多く、自分だけが、使うだけにして、中古パソコンの売買だけにして、ソフトウェアは、パソコンに添付することはしなかった。
ソフトウェアのコピーが、完全に違法だと分かっていたので、ソフトの売買は、しなかった。そのため添付してあるソフトだけをつけた新品パソコンと同じようにして、中古のパソコンも売ることにしていた。
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